第8話

Kの独白


銀色の海を眺めながら

月と太陽の自転を繰り返し眺めてやめた

ばかみたいな詩といや最初はいいんですが

書いてきました はい

ずっと秘密にしていたんだ……

Bにはいえない

俺がポエマーだって

恥ずかしいものばかり書いてきた

ようやく照り付ける太陽の下で

ほんとはないが

素直になれました


Bの独白


汚い

口がくさい

肌が終わっている

いいかげんにしてくれ


二人はレストランで食事を共にする。

ねこじゃらしみたいにBはKの話に笑ってくれた。

「なぁ、この前ビートルズを聞いたんだ。それで思った。ビートだって」

「それの何がおもしろいの?」

「べっつに」

「そこはさ、あははって笑うところだろ?」

「もう恥ずかしいよ。こんなセリフも何もかも。ふいに私は思い出したのよ。この前旅行に行ったときに食べた鮭を」

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