第7話
KとBは窓際のテーブルで二人でランチを食べていた。
「あのさ」Kが切り出す。
「何?」Bは深刻そうにKに告げる。
「この間聞かせてくれた曲……」
「ああ,あれね」
「いい曲だったよー」
「いまさら?」
「あの時は言えなかったけど」
「まぁ音楽なんてもうやめるよ。商社に内定決まったから」
「へぇーよかったじゃん」
「まぁね~」
カフェの中にはピアノの音楽が流れていた。
二人はけだるげにコーヒーを飲み、ランチを食べる。
ランチはペペロンチーノとサンドウィッチだった。
Kはサンドウィッチを片手にピアノ曲に耳を澄ます。
「やっぱ音楽やりてえよなー」
「やればいいじゃん?」Bが咄嗟にいう。
「だけどさーもうそうもいかないわけよ。いろいろ試したけどなかなか売れる曲は作れねえし、それに才能あるやつはいくらでもいるぜ」
「じゃあ仕事しながら趣味では?」
「商社だから忙しいだろ」
「ふ~ん」
Bはスパゲッティをフォークにからめとって口に運んでいた。
「私ももうじき就職か」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます