第6話 Move!!
「ふぅ 間に合って良かったでござるよ」
織姫の、ほんのひと時の気紛れかのように振り下ろされた矛先、敵の上腕を『切断』したところで、この戦いの幕は開けた。
「・・これは、返すでござるよっ」
遅れる事数秒 呻き声を上げ 大きく仰け反り 織姫は、右手に持っていた敵のそれをハンマー投げの要領で投げ返したのである。そして。
投げ返されたそれは、敵の顔面に直撃し、後ろへと大きく倒れかけた。その時。
一発の銃声が講堂内を轟かせた。
「私の事お忘れにならないでくださいまし。」
ハーティアだ。敵の足下に放てられた一発の銃弾が、まるで、大木が切り落とされたかのようにゆっくりと後ろへ倒れていった。その時。
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『白いウサギ』が戦場を駆ける。時には、青色の魔法陣を作り出し、その上を飛び跳ねまわる。
時々空気の割れる音させながら飛び跳ねまわる。それは。
ついに敵のもとへたどり着くと体をよじ登り、飛び跳ねまわる。
倒れまいと必死にもがいているようにも見える拳を避けつつ 剣戟を繰り出しながら、飛び跳ね駆けまわる。その時。
『白いウサギ』の顔を掠め 戦場に『嵐』が吹く。
その風は、時おり優しく『白いウサギ』を包み込むように吹き、そして薙ぎ倒さんばかりに吹く『風』は、敵へと激しく襲いかかり、吹き荒れ駆めぐる。その時。
甘い蜜に誘われたかのように1匹の『紅き蝶』が戦場に姿を見せたのだ。そして。
ひらひら舞い降り、死に誘う鱗粉を思わせるものを、敵に浴びせると、『兎』と『風』と『蝶』はワルツを奏で、吹き荒れ、駆けめぐり、舞い踊る。
その舞踏も終演を迎える。
『兎』が天高く飛び跳ね、呼応するかのよに『風』と『蝶』も舞い上がる。そして。
天井に『青』『緑』『赤』シグナルを思わせるような順に、魔法陣が浮かび、『GO』と文字が書かれ、波紋を思わせるような電子基盤の配置図にも見える光の線が広がり、敵に向かい、急降下した『兎』『風』『蝶』が
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【亡霊の
不可避、不可視、摩訶不思議な弾丸
これ以上の説明はいるか?! 、否、可愛いは正義なのであーる
【トライエッジ・スクラッタ】
三角形の斬撃の跡を残すのだが、実は、高速で無数の剣戟を入れている。
【暴風波刃】
高密度に圧縮された空気を半径40cm程度の球体へと成長させ、進行方向へ衝撃を加え、
その前方へ波動の刃を相手にぶつける。
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遅れる事コンマ数秒後、『無数の斬撃』『衝撃波』『弾丸の雨』がタイタンに襲いかかり、光の柱になりて消滅した。
「ウォーー‼︎」
悲痛にも似た咆哮が戦場に木霊するのであった。
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時は少し遡り、南側2F傍聴室でコンソールパネルを呼び出し何かの作業をする。ハーティアが1人。
「はぁあ。まったく、前衛が優秀だとやる事無くて、暇ですわね。」
スナイプモードのドラグノフをスタンドに待機状態にし、顔に肩ひじをつき、うつ伏せの体勢で、コンソールパネルをつまらなそうに
『
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この『
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・・・なら、出ちゃいましょう・・
ちょうど、試して見たい物があるので・・
と思い、すぅと立ち上がり、ドラグノフを構え『
そして。グリップコアを真上に放り投げ、
【
これは、創り上げた物をクリエイトリストから呼び出す『
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《standby Ready?》とデバイスに搭載されてるナビの音声が聞こえ、左手には二重丸の中央を赤色に塗りつぶした魔法陣、右手にバーコードが出現
シンバルを叩くような動作をし、左手の二重丸の中央を赤色に塗りつぶした魔法陣、右手のバーコードを重ね。
呼応するかのように電子基盤の配置図のような光の線が浮かび、それが、波紋のように広がると『
すると放電にも似た現象が起き、ゆっくりと手を開けると、その中央には、何かの部品らしき影が見え、すると。
先ほど投げたコアが、ぴったとそこへ止まり『
そのフォルムは、NI-408を彷彿とさせるモデルをしていたのである。そして。
ハーティアは、トリガーに人差し指を入れ、それを軸に銃を回転させ、銃口を下に向けるようなアクションをした後『reload《リロード》』とナビ音声が流れ、銃弾が装填されたのである。
「さて、参りましょう」
こうして、ハーティアが2F席から飛び出し魔法陣を足場にしながら前線へくりだしたのであった。
それはまるで戦場に赤い絨毯が敷き詰められるようにもみえた。
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時は少し遡り、廃墟化した講堂 女性を救い出した直後のアリス、ドロシィ
「さてと、姫ちゃんが抑えている間にやりますか」
と言い、その場でストレッチをし始めた。その時、『魔女』が転移してきたのである。
「お姉ちゃんただいまです。」
「お、ドロシィおかえり〜バカ猿は?」
「あー医務室にポイしてきた。」
『重かった』と言い、ドロシィは左手を右肩にのせストレッチをするのだが、時おり女の子らしからぬ音を立てたのである。そして。
『うん』とだけを言ってアリスは戦闘準備を始めた。
《standby Ready?》とデバイスに搭載されてるナビの音声が聞こえ、電子基盤の配置図のような光の線が浮かび、それが波紋のように広がる。そして。
両の逆手で腰付近に触れると放電にも似た現象が起こり、そこら二本一対の剣が姿を見せそれを、完全に引き抜くとその場で進行方向へ回転させ、胸のあたりで両手首をクロスし瞬間的に構え、空間には×印の斬撃の跡を残し刃には、古代言語にも似た文字の列が規則正しく1列に並び、青白い輝きを放つのであった。そして。
『レディーー』と言い、クラッチスタートのような体勢になるのである。
その姿は、野生のウサギが獲物である鼠を狩る様子を彷彿とさせる。
足の下に二重丸の中央を青色に塗り潰した魔法陣が浮かび上がり、靴裏部分に。バーコードが出現。その後、接続を確認する内容のナビ音声がながれ。そして。
電子基盤の配置図のような光の線が魔法陣に浮かび、それが波紋のように広がる。そして。
二重丸を青色に塗り潰した魔法陣には、『complete』と文字が浮かび、間を開けずに『GO』と書かれ、【
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場所同じくして、ドロシィは再びコンソールパネルを開き、あるリストをスクロールしながら作業をしていた。
「お姉ちゃん達とのパワーバランスを考えると私の強化は必須なんだ、け、ど、でもなぁ」
と言い、難しい顔をし、人差し指でパネルを軽めに叩く
そう、このドロシィという女の子は、一度考え込むとテコでも動かなくなるのであーる。
•・
そう、魔法系とスキル系 使われてる『スペル』が異なる為にデバイスが『バグ』として処理してしまう為 良くて半減 最悪効果を打ち消してしまうのである。
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身体強化魔術の上昇するもの
『
『
『
※身体に関わる状態異常耐性↑
『
※精神に関わる状態異常耐性↓
精神強化魔術の上昇するもの
『
『
『
※身体に関わる状態異常耐性↓
『
※精神に関わる状態異常耐性↑
因みにスキル系は、単一効果しかない。
両本質は『持続時間の延長』にある。
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「なら、創るか?!」
今回挑戦しようとしているのは、新魔法の開発だと思わせる言動を言い、指を鳴らすドロシィ。
【
《Create standby》と創造してくださいとナビ音声が聞こえ、それに呼応するかのように、足の下から電子基盤の配置図のような光の線が浮かび、波紋のように広がったのである。そして。
魔力の流れを表しているようにも見えるそれが、廃墟と化した講堂内全体に広がると、魔法陣が現れたのだ。
ドロシィを中心点にして、直径40cm程に広がった魔法陣 その円周をトーチを上にし彼女の周りを衛星のように何周もしていた。そして。
魔法陣には『Go』と書かれ魔法を生み出す作業が始まるのであった。
【
ドロシィは右眼を瞑り『見えざるものを見る目』という効果のある
「視えた!!」
何かを見つけたドロシィ。
【
ドロシィは左手を横に伸ばし、『見えざる手で見えざるものを掴む』と言う効果がある
「捕まえた☆」
そのままカーテンを勢いよく閉めるようなモーションをとり、空間から何かを引き抜いたようにもみえるそれは、古代原語とも呼べる文字の羅列
ドロシィの作業はまだ終わらない、
古代原語とも呼べる文字羅列が彼女の前まで来るとタイルの配置のように規則正しく積み上げられていくのである。そして。
9面パズルでも揃えるかのように動かし、時折タブレットをキボードに接続するかのような作業をするドロシィ。
「でーきた☆」
作業開始から1分と少し、タイルにも見える文字の羅列が一つに重なり、彼女の前に来ると一枚のタロットカードらしきものが手もとにあり、それをスケアクロウのトーチに投げ入れた。
「インストール開始」
トーチのようなものを古代原語とも呼べる文字の羅列が×印状に囲み現れ、内部には 0 と1の数字の組み合わせがアトランダムに流れ始めること、50秒と少し、読み込みが完了した。
「後は、
•・よしこれでよし
【NEW.
『持続効果の延長』という本質のある全く別系統の新魔法がここに誕生したのである。
「とりあえず、実験と。」
『
と唱え、効果が出るか実験したのである。そして。
ドロシィの体から赤青と順にオーラにも似た光が紫色に変わり、一応の成功にも見えた。
「もういっちょ」
『
「おっと。ありゃりゃ」
•・2枚が限度かー•・要改良だね〜
そう、ドロシィという女の子は、どう改変しようか考えるとニヨニヨが止まらないのである。そして。
バイタルデータを見ながら、効果が実際出ている事を確認してドロシィの作業は終了し、
魔法陣が消えた。その時。
ドロシィが活躍する前に戦闘が終わり、アリス、織姫、ハーティアが彼女に近づくのだが。。
「ありま、終わっちゃったかぁ」
コンソールパネルを開いた状態のドロシィ。
そのデバイスに緊急アラートが講堂内に響き渡る。
「え、うそ!そいつまだ生きてるよ!!お姉ちゃーーーんっ!!」
光の柱につつまれし魔獣が復活す_________________________
とある研究施設のモニター室で一部始終を見ながら彼は言う。
「あらら、まあ他も似たような状況ですし。
この辺は、予想の範囲内です。フフ、さあ
第二ラウンドと行きましょう」
と言い[Enter]キーを押したのであった。
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