登場人物紹介
なんと今回は二人だけ! ちょっといつもより変則的です。
イロハの母『莉緒』をもっと詳しく知りたいお客様は「一鈴の絆」を是非お読み下さいませ~、宜しくお願いします。(宣伝)
少女時代、家族は幼い時に無くし親戚をたらい回しにされていた。
旅の僧侶『典甚』に引き取られ、那珂の里から八潮の里へとやってきた。その後小幡神社で暮らすも社中とそりが合わず飛び出し、当時誰も居なかった星ノ宮神社で巫女として暮らすこととなる。
良く言えば豪快で悪く言えば大雑把、弱きを助けるも強者や金持ちが大嫌いで、妖怪よりも人間とのいざこざが多かったのではないかと言われている。
腕っ節が恐ろしく強く酒を好み、博打もした。彼女が博打で儲けた金は千両を軽く上回るという。ケノ国中の賭博場から出禁状態だった。
最後は偉い人間のやり方が気に入らず殴りこみに入り、お尋ね者となった為に八潮の里から姿を消した。
この姿を消していた時の話が番外編となるのだ。
(若干一鈴の絆のネタバレ入ります)
水倉蒼牙を一目で気に入り押しかける状態で嫁入りを果たす。
プロポーズの言葉は「ここの猫は貧しく礼も出来ぬ、代わりに自分を嫁にしろ」
蒼牙も莉緒の真っ直ぐな心が気に入りそれに応じる。
腕っ節は目の前で見ていた、十二分すぎる強さだ。
後からそれを聞かされたトラは慌てるも遂に止めることは敵わなかった。
当時の莉緒曰く「御狗様の所へ嫁に行くのだ。上等じゃないか」
その後、ひょっこり八潮の里に戻った理緒は密かにおかよを連れ那須山へと旅立つ。星ノ宮神社はもぬけの空となっており、代わりに莉緒のしていた
(あえて名は伏せてあります、誰でしょう)
那須野の温泉神社、日ノ本を創設した神々が祀られている神社である。
三柱おり、一柱は
もう一柱
その少彦名の友人で幼馴染なのがこの客人神様。親同士知り合いで縁も深いため彼女たちもまた仲が良い。機織の神としても知られ、元々秋の神でもあった彼女は
秋になるとちょくちょくこの那須野を訪れていたのだ。
那須野の山の紅葉は他とは違った美しさがあり気にいっているらしい。
普段はケノ国の外にいらっしゃり、兄君にあやかってか頭も良く弓に秀でている。
作中ではおせっかい好きで気性の激しい人物として書かれている。
情が厚く情け深い神でもある一方、親不孝者など罰当たりには容赦しない。
神社に石をぶつけてくる風の精を見つけてはよく塩原げんこ(頭をグーでぐりぐりする)を喰らわせている。
この度イロハを覚醒させる為に一役買わせて頂いた。
「大いなる災い」を危惧している人物の一人である。
イロハ出生の秘密は彼女が握っている。
ある日、珍しく他所を転々としている少彦名が温泉神社におり遊びに来ていた客人神にこんな話をした。
「狛狗のところへおかしな人間の女が嫁に来たようだ」
何でも元は神に仕えるはずの巫女だったが素行が悪く、狛狗の子を産むのだと聞かされた。気になった客人神は早速その人間を見つけ観察することにする。
子は授からぬとも莉緒から女の強さを見出した客人神は、気が付けば声を掛けていた。
「お前は今まで巫女でありながら神を信じようとせず、多く罪を背負ってきました。しかしそれと同じくらい弱き者を助けてきた功績に免じ、お前に子を授けましょう」
今まで神など居ないと思っていた所に神が現れ驚く莉緒。
だが神の申し出を断った。今更神に頼ることは出来ない、例え生まれても私と夫の子では無く神の子なのだろう、と。
だがそこに芯の強さと真っ直ぐさを見出した客人神は自分の申し出を断った女が益々気に入り、生まれてくる子供は間違いなくお前と夫の子だと強く自分を頼るように勧めた。
客人神は無償と言う訳にはいかないと条件を出す。子が大きくなったら私が呼ぶからその時は来るように、と。暫く莉緒は考えたがついに申し出を受けることにした。懐妊して三月経ったら飲むようにと何かを手渡しその場は別れた。
そして一年後、莉緒に一人の子が無事生まれた。
お礼参りに水倉家は温泉神社を訪れる機会が増えた。
だが莉緒にとっては義理の為であり、神を頼るような姿勢はイロハに見せようとはしなかった。
この話はたちまち八百万の神の間で広まった。
人間が人外の生き物との間に子を儲けるのは稀に聞く話だが、良く思っていない神々も大勢居たのだ。
それを予想し、この客人神は義母にあたる一番偉い神様に真っ先に事を伝え、他の女神、特に育児出産に関わる神や多種族との間に子を儲けた神をも味方に付け、遂には圧倒的に有利な立場につけてしまったのだ。
今後もこの件は一任するということで問題は解決した。
狛狗の成長は早い。イロハは一月で立ち上がり一年経たぬ間に言葉を覚えた。
そして三年目のある日、イロハは高熱を出した。
神が自分を呼んでいると悟った莉緒は水倉家を後にする、約束を果たす為に……。
(この神様の名を伏せた理由は、一つはケノ国の神様では無い事、もうひとつは現代私達が住んでいる世界でも崇拝されている神様でとても恐れ多いからです。この物語はちゃんとした歴史神話ではないしうろ覚えの知識というのもあります……。あぁ、こんな変な拘りがクリエイター精神をそいでいくのですね、皆様はこんな作者の真似をしないようにしましょう)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます