第6話学校

「もう少しで夏休み終わりだね。」


飽きずにDVDのアニメを観ているレイに野茂安は言った。


「大丈夫。近所の小学校に転校生として通うから。じじいが手続きしてるから。」


「へぇー。神様がね。」


野茂安は、夏休みが終わったら工場で働く事になっている。


派遣社員として。


もう、正社員で働くのは嫌になった。


今は、気持ちが楽だ。


「野茂安が、働きたくないならじじいが何とかしてくれるよ。」


レイは、言った。


「いや、まだ若いし働きたいから大丈夫。」


「野茂安って偉いよね。優しいし。」


自分の過去を振り返るとそうでもないと思っている…。


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