第2話 異世界生活に宣戦布告

「うぁぁぁぁぁぁ!」

最悪だ最悪だ俺の充実した生活がぁぁ!と思いながら目を開けるとそこには地平線まで大地が広がっていた。

「うぁぁぁ!落ちるぅぅぅ!」

「全くうるさいですわね心配しなくても防護膜で守ってますから」

と 言われた瞬間地面に落ちた、大きな地響きとともに大きな穴が地面にポッカリとあいた

「た、たすかったー」

「だから大丈夫だと言ったじゃないですかもう」

この女、絶対に後でお仕置きしてやる、絶対に子孫まで呪ってやる!

「つーか俺、なんで異世界に連れて来られたんだ?」

「ん?言ってませんでしたっけ?」

「あぁ言ってないな」

「そうでしたか...では!教えましょう!あなたを連れてきた理由を!」

「早く言えよ」

「それは!」

「それは?」

「……」

ん?

「まさか」

「えーと何でしたっけ?」

このアマぁぁぁ!

「ていうか少年、君なんて名前でしたっけ?」

「お前なぁ」

この女マジでなに、使えねーってレベルじゃねーぞ!

「そ、そんなに睨まなくても」

「ち、俺の名前は前絵木まえき りゅうだよ」

「ま、まえき?我々からしたら何とも呼びにくい名前でしょう」

この女後でしばこう

「そんなことよりも!」

そんなことだと

「まずは!町へ行きましょう!」

「ん?町なんて見えなかったぞ?」

「そりゃそうですよここ周辺には森とダンジョンしかありませんから、後、あるとするなら魔物が暮らす村ぐらいですかね」

「ん?つまりどいうこと?」

「簡単に言うと落ちてくる時に見えた場所よりも外にあるということですよ」

え?ちょっと待て俺が見たのが嘘じゃないなら地平線までそんなもの見当たら無かったぞ!?

「ちなみにどうやって行くの?」

「そりゃ歩くしかないでしょ、さっきの防御膜で魔力尽きてしまいましたし」

「え?さっきのだけで?」

「はぁ!?あなた!あれがどれだけの衝撃だと思っているのです!普通ならあなたはチリも残らず消え去っていたのですよ!しかも落ちる前に!それを守るほどの防御膜ですよ!」

「それでもアニメとかの異世界人だとチートみたいに魔力あるのに」

「馬鹿なこと言わないでくださいまし!私達は魔力が無くなると死ぬのですよ!?あまり期待しないでくださいまし」

クッソぉぉぉ!やっぱりこの女使えねー!

「まぁ心配下さらないでくださいまし、二ヶ月歩けばつきますよー」

「はぁ?ムリムリムリムリ!俺普通の人間だぞ!しかもひきこもりだ!体力なんてねーよ!」

「なんと!それじゃああなたはミジンコ以下ですね!」

もう無理だもう堪忍袋の緒が千切れる!

「俺は認めねぇ」

「何をですか?」

「俺はこの世界を許さねぇ俺の充実した生活を壊し無理やりこんな所連れてきてもう無理だ!こんなクソゲー俺がぶっ壊してやりてぇ!!」

「はぁ!?何を言っているのです!あなたこの世界に向けてそんなこといったら!」

「おいおい、大袈裟だなたかが叫んだだけじゃねーか」

「たかがぁ!?それですむのなら私はこんなにも焦りません!」

そう女が言った瞬間いきなり俺の目の前に光に包まれた何かが現れた

「あぁ、来てしまいましたわ」

女は恐怖の眼差しでその光をじっと見つめていた。すると突然その光から声が発せられた

「貴様、今この私に喧嘩を売りましたね?」

なんとも言えない不思議な声だった、女性の声なのは分かったがどことなく心を読まれているような気がした

「お、お許しを!この者はここに来たばかりで何も知らないのです!」

女は、慌てて許しをこうように言い始めた、

「ですからこの事は許して貰えませんでしょうか?」

「無理です、と言いたいところですが、そこの少年の状況も状況ですし今回は許します、しかし今後の発言には注意してくださいね?」

どうやら許してもらえたようだが俺には何を許して貰ったのかよく分からなかった

「あ、あの、聞いてもいいですか?光の人?」

俺はなんて呼んだらいいか分からないのでとりあえず光の人と呼ぶことにした

「えぇ、構いません、何を聞きたいのですか?」

「聞きたい事は山ほどあるんですがとりあえずここはどこですか?」

俺がそう聞くと光の人の光が一瞬だけ揺れたように見えた

「アギスネート、あなた、まさかこの少年に何も説明せずに連れてきた訳では無いですよね?」

「えーと、」

「アギスネート?正直に言った方があなたのためですよ?」

「そうですわ、私は彼に何も説明せずにここに連れてきましたわ」

「はぁ、全く、あなたへのお仕置きは私の所に来た時にしましょうか」

「はうぅ」

「で、少年よここがどこか知りたいのですか?」

光の人は俺に確認をしてきた

「はい」

「では、説明しましょうか、ここがまずあなたの知っている世界では無いことは分かりますね?」

「え、えぇそりゃあまぁ」

「ちなみにこの世界の名はテンペストと言います。でもまあこの世界の事をテンペストと言う人間はほとんどいませんが」

テンペスト、大騒ぎなどを意味する言葉か

「まだ聞きたい事はありますか?」

光の人は再度確認してきた

「あと一つだけね、それ以外の事は後でその女に聞きます。」

「分かりました、で、その聞きたい事とは?」

「あなたのことです」

「あらあら、積極的なこと」

「冗談はやめてください」

「ふふ、これはごめんなさいね、私の名前だけでもよろしいですか?」

「はい、他の事は会って聞きますから」

「本当に面白い少年ですね、分かりました私の名前はクレエ・デストリュクシオン、少々長いですが気になさらぬように」

「なんか素敵な名前ですね、」

「え、」

「あっ!ごめんなさい、つい」

俺は思った事を気づいたら声に出していた

「この名を素敵と言ってくれる人間がこの世界にまだ残っていたとは」

「あのぉ、私の事忘れてません?前絵木さん?」

「あ、」

すっかり忘れた、

俺が声を漏らしたのを聞くとクレエさんが苦笑した

「クレエ様まで!」

「これはごめんなさい、つい笑って、ふふ、しまいした」

クレエさんが笑いをこらえているの感じた。

今自分の目の前には光の姿しか見えない、なのに笑いをこらえて声を震わせているのが聞こえたり、本当は感情豊かな人なのかな、

「何笑ってるんですか!」

女に指摘されるまで自分が笑っていることに気づいていなかった

「俺、笑ってたか?」

「えぇそれは嬉しそうに」

「2人とも私はそろそろ戻ります、それでは」

「ちょっと待った」

確かにこの人はいい人だ多分俺が今まで会ってきた人達の中で1番、ありがたいこんな俺をまるで歓迎してくれてるかのようにでも、

それでもやっぱり俺の気持ちは変わらなかった

「ん?どうしたのですか少年?」

「俺はあんたは嫌いじゃない」

「それはありがとうございます」

「でも、俺はやっぱりこの世界が嫌いだ」

「っ!?」

案の定、2人は思ったとおりの反応をしてくれた

「前絵木さん!?」

「少年それ一体どういう意味ですか?」

「俺はあっちで結構楽しい人生を歩んでたんだ、だからやっぱり俺はこの世界大ッ嫌いなクソッタレな世界をぶっ壊してやる!!」

「言っている意味が分かりませんね、」

「分からなくて結構だ、誰にどう言われようと俺の考えは変わらない、」

「それは残念ですね、あなたとなら仲良くできると思っていたのですが、仕方ない」

今のクレエさんの声に初めて殺意を感じた、それを感じたのは俺だけではなく隣にいた女も一緒だった

「アギスネート、この世界のルールを少年に教えてあげなさい」

クレエさんの言葉には殺意、憤怒そして哀れみの感情を感じた。

「は、はい!」

女の返事には恐怖がこびりついているように見えた

「1つ、この世界に害する者生かしてはならぬ、2つ、神に逆らうべからず、3つ、これらを犯したもの神の名をもって滅ぼすべし、」

俺は思った...なんてベタベタな、しかも神中心の独裁法なんて。

そう思ったところでクレエさんが俺の方を向いて喋りかけてきた。

「どうです?少年?理解して頂きましたか?」

「残念ながら、理解出来てしまいましたよ。」

「理解して頂けて助かります。アギスネート、」

問いかけられた女の顔には覚悟を決めた表情が俺には見て取れた

「はい、神、クレエ様、」

「ごめんなさいね少年、勝手にこの世界呼んでしまったのにこんなにあっさりと殺してしまって。」

俺は殺されるのか、どこの世界も理不尽というものはあるものだな

「なぁ最後に1ついいか?」

「えぇ、構いませんよ、私も一応神ですから遺言だけでも聞いてあげます」

「ありがと、」

そう言うと俺は女の方を見た。そして俺は深呼吸をして大声でさけんだ

「お前は最悪なやつだったよ!俺の生活を何もかも無駄にして!」

女は怒鳴られるとは思ってなかったのだろう。すごく驚いた顔をしていた。だが女も頭にきたのだろう、女も俺に向かって怒鳴ってきた

「はぁ!?最悪ですって!?聞き捨てなりませんわね、あなたみたいなクソ人間がむこうの世界にいても何の役にも立たない人に言われたくありません!」

「んだとコラ!お前俺の事なにも知らないくせに何言ってんだよ!役に立たないのはお前の方だよ!移動手段としても使えねぇ!俺が連れてこられた理由も知らねぇ!どう考えてもお前の方が役に立たないだろーが!」

「あなただって私の事何も知らないくせ

に!」

俺達のヒートアップしてきた言い合いを止めようとクレエさんが一歩前に出た

「じゃあ教えてくれよ!お前の事を!」

「ふぇ?」

「は?」

ロマとクレエの声がかさなった

「な、何をいっているのですか?前絵木さん?」

「俺がお前を知らないようにお前も俺を知らない、だから俺はお前を知りたいそしてお前に俺を知って欲しい、なぁお前のことをこれからもっと教えてくれよロマ」

それを聞くとロマの表情が少し穏やかになった。

そうするとロマは俺の目の前に立った

「ごめんなさいクレエ様、私、この人間に興味を持ちました。なので私はこの人間の味方になります!」

「何を言っているのですか!?ロマ!あなたの言っている意味が分かりません!いきなり過ぎて頭が追いついていけません」

クレエさんの焦っている姿は何とも滑稽こっけいだった。まぁそう感じるだけなのだが

「まぁそういう事だクレエさん、悪いけど今回は見逃してくれ」

するとクレエの雰囲気がドッと変わった。まるでこのまま世界を滅ぼしそうなオーラを放ちながら

「人間!今殺します!そしてロマ!あなたは神を裏切ったこれによりあなたを神殿から追放、そしてこれよりロマ・アギスネートと前絵木りゅうを処刑します!」

そう言うとクレエの周りに光の剣が集まり始めた

「前絵木さん!飛びます!しっかりつかまっていてください!」

「え!?お前魔力無くなったんじゃ!?」

「馬鹿ですね!ほんとにあなたは底尽きたら死ぬって言ったじゃないですか!ある程度は残ってますよ!」

「はぁ!?なんで最初から言わねんだよ!クソが!」

そう言った瞬間クレエの攻撃と同時にロマが空へと飛び立った

俺は大きく息を吸ってこう叫んだ

「この世界に告ぐ!俺はこれより!この世界に宣戦布告するぅぅぅ!」

「今!?それを言いますぅ!?」

そう言い合いながら俺達はクレエから逃げた
















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