第6話 如何わしさの妙
何が如何わしいのかが問題ではあるのだが、殊更声に反応するように自分はできてきているようだ。何気にかかってくる電話の声が如何わしい。百貨店の店内放送が如何わしい。重厚なドアを開けた時にふりかかる声が如何わしい。何にもまして如何わしいのが無心を訴える時だ。これは困る。断りきれないのを見越してやってくるのだから必然に困る。身も蓋もなく震え出すのはこんな時だったりする。そう、だから始末に負えない妙ちきりんな結末を迎えることになるのだった。
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