リピーターを引き込もう。


あ、どうもです。

今宵は月が綺麗ですね、プラムうめえ。

と書いて宵月ぷらむです。


地味にこれがジャンル別の週間ランキング一位に入っていて笑いました。


さて、では早速。



☆物語に深みを持たせる。


いきなり抽象的すぎやしませんか? と思った方、まぁ落ち着いてください。

あっ、お茶どうぞ。


深みを持たせるとはつまり何ぞやと。

まぁ、読んだ方に「次が気になる」、「先が読みたい」と思わせるような物語を書くには、どうすればいいんだろう? と考えている方はかなり多いはず。


今回は、どうやったら繰り返し読んでもらえるのか、という事について考えてみましょう。


タイトルにある通り、リピーターを獲得するためにはですね。

先があっさりと読めるような安直なストーリーじゃダメなんじゃないかなと私は思います。


読者に「こういう展開か。なら次はこうなるんだろうな。もう読むのいいや」と思わせてしまった時点であなたの負けです。

先が読めない物語を作り上げ、読んでいて思わずワクワクしてしまうような作品にこそ、リピーターは付きます。

付く……はず。


じゃあどんな時にワクワクするのか。


ここで「伏線」という言葉が出てきます。


物語の何気ない所に隠された伏線が、思わぬ所で回収される。その瞬間、きっと読んでいてすっごくワクワクするはずです。

「こう来たか! うわ、次はどうなるんだ!? ちょっともう一回読み返してみよう!」となり、それがリピーターさんと化すことに繋がっていきます。


さて、では伏線とはつまりなんぞや?


この言葉、聞いたことがあるという方はかなり多いでしょう。しかし、具体的に「伏線とはこうこう、こういうものだ」とすぐに説明できますか?

案外できないのではないでしょうか。


結構大雑把に、それっぽいものを「これは伏線だ!」と言い張っている人の方が多いんじゃないかなーと思います。


伏線とは、後の展開に備えてそれらしき事柄をほのめかしておく事を言います。

あくまで“ほのめかす”というのがポイント。

ズバッと言い切るのではなく、思わず読み流してしまうぐらいあっさりと出しましょう。


あからさまに「ほらほら、これ伏線だよ~」なんて主張してしまうと、それはただの前フリでしかありません。

あの、「押すなよ! 絶対押すなよ!」と同じになってしまいます。


作者は伏線を張っているつもりなのに、読む方に「これただの前フリやん」と受け取られてしまうと、何とも言えないでしょう?


そして、この伏線を張るという事で使えるのが、前話で述べたプロットで練った、主要人物の尖った一面です。


例えば、無口だけど屈強な、“背中で語る寡黙な戦士”と表現できる仲間Aが居たとします。その戦闘能力は主人公パーティーの中で一、二を争う程高いです。

しかし、仲間Aは、実は可愛いものに目がなく、その事が露呈した一件がきっかけで主人公パーティーに加わりました。


この、可愛いものに目がないという意外な一面が露呈した一件が、仲間Aという人物を読者に紹介する設定公開シーンであると同時に、後の展開のための伏線でもあるのです。


可愛いものに目がない仲間Aは、ある日、人の良さそうな青年から可愛らしいぬいぐるみを譲られました。

しかしそのぬいぐるみには実は肉体を操る呪いが仕込まれており、ぬいぐるみを夜な夜な愛でていた仲間Aは、まんまと呪いにかかってしまい、主人公パーティーと戦わされるという最悪の事態に陥り……。


こんな感じですね。

あとはこれを丁寧に書いていけば、「なるほど、そこからこう持ってくるのか!」と、読者にワクワクして頂けるのではないかなと思います。


では、伏線を張るにはどうすればいいのか。

これは、それらしい事をぽんぽんと置いていけばいいのです。


「これは伏線! 後で絶対回収するぞっ!」なんて意気込まなくていいです。


大きい弾を装填して待ち構えるより、小さい弾をたくさん仕込んでおき、後々になってそのうちの一つを拾い、回収すればいいのです。

もちろん、拾う弾は「うん? なんで突然こうなった?」なんて思われない堅実なモノを選びましょう。


伏線は、序盤のうちに何気なく張っておき、そう遅くないうちに一つ二つ回収しておきましょう。

読者の心をぐっと掴むためです。


あんまりもったいぶりすぎると、「先の展開が読めてつまらないな」と、見放されてしまいますから。


しかし、ドデカイ伏線も張っておき、それはかなり時間が経ってから、物語の山場の一つで回収しましょう。より盛り上がるシーンができるはずです。


伏線の重要性を説いてみたところで、次。



☆とにかく読みやすく、丁寧に!


はい。

最初に言った気もしますが、どんなに内容が良くても、文章が読みづらいのでは意味がありません。


適度に改行し、行間を空け、目に優しい文章を心がけましょう。


また、長いくせに読点(、←これ)ばかりで、句点(。←これ)が全然無いというのもすさまじく読みにくいです。


実際、内容は面白いのに読点が延々と続いているせいで読みにくく、そっと閉じた作品があります。


また、「~から、~から、~から、~だ。」みたいな、同じ書き方というか表現というか、そういうのが続いているのもなかなか読みにくいです。


なんというのか……。



俺は彼女の目が綺麗と思うから、嘘はつきたくないから、きちんと目を合わせて言った方がいいから、素直に褒めた。

でも、何故か彼女は声を荒らげてどこかへ行ってしまった。



みたいな書き方、というんですかね?

からからしつこいわ! 読みにくいっ! と思いませんでした?

ちょっと上のは強引な気もしないではないですが。


上のを直すと、こんな感じ。



俺は彼女の目が綺麗だなと思って、照れ隠しに嘘をつくのは良くないし、ちょっと恥ずかしいけど、目を合わせて素直に褒めた。

でも、何故か彼女は声を荒らげてどこかへ行ってしまった。何か気に障ったのかな?



だいぶ読みやすくなったと思いませんか?

これは、うーん。

うまい言葉が思いつかないな……。

あ、上のは一人称視点を想定していますよ。


細かいなーと思うかもしれませんが、こういう事の積み重ねが、読者の獲得に繋がっていくんじゃないかなと思います。

とにかく、読んでいて疲れない文章を書く事。これが何より大事です。基本です。



それでは、眠くなってきたので今回はここらへんで失礼。


ばいばーい。

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