第3話ろくでなし


俺、瀬田将太は、ろくでなしロードに乗っかって生きて来た。


中学生になると万引き、ケンカに明け暮れた。


そして高校生になって急に真面目になった。


彼女が出来たのである。


そして16歳で子供が出来た。


高校を中退して土方の仕事をしたり鳶職になったりしたが長続きがしない。


仕方なくタブーの民間ハローワークに手を広げた。



将太は、危険度S級のマグマ作業という仕事に応募した。


仕事の内容は、特殊なスーツを着てマグマの中に入って徳川の埋蔵金を掴み取る事だった。


将太は、埋蔵金や徳川も知らなかった。


マグマの中に入ると身体中に尋常じゃない痛みを感じていた。


でも…。てぶらじゃあ帰れないと思い手を伸ばして掴んだ物と一緒にマグマから脱出した。


将太以外はみんな命を落とした。


将太は、億万長者になった。


埋蔵金を手に掴んでたのだ。


取材記者に囲われた。



急に時の人になった。


しかし、自宅のアパートに帰ると家の中は空っぽだった。


将太は、億万長者になったがひとりぼっちになってしまった。


机の上に指輪と離婚届けの用紙が置いてあった。


もう、苦笑いするしかなかった。

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