第2話 やりなおし

ふと目を覚ますと自分の部屋のベッドの上だった。

「しーんー、ご飯よ〜降りてらっしゃーい」

と母の声がして俺は階段をかけ降りた。

「おはよ〜」

と母がいつものようにあいさつしてくれた。

「おはよ〜、あれ?あいつは?」

あいつとは妹ことである

「あいつ?あ〜美空ね、美空なら先に学校行ったわよ」

「そうか、早いなあいつ」

当たり前の会話をしながら朝食を食べた。

「そんなのんびりと食べてないで早く学校行きなさい、遅刻するわよ!」

「ヘイヘーイ、いってきまーす」

外に出ると、いつも見ている景色なのに何か違和感を感じた。でも俺は気にせず学校へと向かった。学校につくといつものように靴を自分の靴箱にしまい、階段を上り、廊下を歩いて自分の教室に入った。教室に入ると一番にあいさつしてきたのが俺の親友、松時しゅうだった。

「よう!信ちゃんおはよう!」

朝から元気いいなお前

「おはよう」

「なぁ!信ちゃん!昨日のあれ見たか?」

「あぁ、あの無人島行って生活するやつの事か?」

「そうそうそれ!チョー面白かったよな!」

「そうか?俺は妹が見てたからたまたま見ただけなんだけどな」

「お前ら兄妹って本当はなかいいだろ」

「ばーか、そんなことあるかよ」

そんなくだらない会話をしながらその日の学業を終えた。その帰りはしゅうと一緒に帰った。

「ただいまー」

...返事がない、リビングへ行くと美空がソファでファッション雑誌を読みながら音楽を聞いていた。俺は少し大きな声で「ただいま」と言ったら美空が「おかえり」言ってくれた。俺は喉が乾いたので台所に行ってお茶を冷蔵庫から取り出し飲んだ。そして俺は自室に向かった。部屋に入り荷物をおいてベッドに飛び込んだ。

そしたらいきなり眠気が襲い俺は眠りについた。

ふと目が覚めた、時計を見ると午前0時半だった

「たくっ、相当疲れてんだな俺、変な時間に起きちゃったよ」

俺は窓を開け外を見た。その時目の前の家の屋根に白髪の美しい少女の姿があることに気づいた。だがそれを見た瞬間また酷い眠気に襲われて気づいたら俺は眠りについた。目が覚めたら朝だった。今何時か気になって時計を見るといつもより早く起きていた。何かの縁だと思い今日は少し寄り道しながら学校へ行こうと思った。制服に着替えて、下に降りた、リビングには母親が台所で朝食を作っていた

「おはよー母さん」

「あら、信、今日は早いわね」

「朝飯」

「はいはい今用意するからね」

いつもより早い朝食を食べ、いつもより早い時間に家を出た。

外に出るといつも見ている景色が違うように見えた。いつもより空気が美味しい気がした。俺はせっかく早く家を出たのだからいつもと違う道を通ることにした。少し歩くとそこには空き地があった。

「こんなとこに空き地なんてあったのか」

気になったので空き地に入ると1本立派な木が生えていた。木の下に人影があった。まじまじ見てみるとそこには少女が立っていた言葉に出来ないほど美しい少女が。俺が声をかけようと近づくと少女が

「また同じだね」

少女のその言葉に胸を突き刺された痛みを感じた。少女は続ける

「君はまたそうやっていつも同じことを忘れていく」

少女は悲しそうに言った。俺は彼女が何を言っているのか全くわからなかった。

「また君は繰り返す。同じことを、何度も何度も何度も」

そう言うと少女は木の影に消えていった。すると心臓に杭を打ち込まれたような痛みがして俺の目の前が真っ黒に染まった...

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

終わりを求める世界の中に 鼯鼠モモン @Momongamomon

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ