第27話2人の愛は? その2

 「さて、クイズを進めていこうかしら。」

 「ワタルクイズなんてくだらないことやってられないわ」


 部屋を出ていこうとするミサをサクラが引き止める


 「おっと、そう簡単には出ていかせないわよ。お嬢ちゃん。さあ、正々堂々と戦いなさい!」

 「おねーちゃん。私戦う気全くないんだけど......」


 コノミの言葉など耳にもせず、サクラは着々と会場準備を進め、


 「ちきちき!そこまで聞くのか。ワタル’sクイズー!!」


 口頭でファンファーレを鳴らし、無理やり完成度を上げようとしている。

 コノミもミサもあきらめて参加することにしたのか、座布団(ステージという設定)の上に立つ


 「それでは第1問、ででん!ワタル君が小っちゃい時に好きだったアニメは?」

 「そんなの簡単よ。なんせ、私はワタルが塵みたいに小っちゃかったころから知ってんのよ?」


 ミサが鼻高々に説明してるのころを申し訳なさそうに手を挙げるコノミ

 「何でしょうかコノミさん」

 「正解はブラック○ャックだったと思います。DVD借りてまで見てたから......」

 「大!正!解!さすがわが妹よ~。よく知っているな~」


 ミサがじとっとした目でコノミを視る


 「ちょっとそれズルくない?」


 ミサのいちゃもんに対し、


 「このクイズはハヤオシ制ですー。無駄な解説してる暇があったら早く答えてくださーい」

 「ふん!!分かったわ。今のは私の負け。でも次から本気を出させてもらうから。」


 クールにスルーするミサの発言を聞き、サクラは口角を片方だけつり上げた


 「それじゃあ第2問、ででんワタル君の愛用しているパンツはどんな柄でしょう」


 素早く手を挙げるミサ


 「おしりにリアルなクマがペイントされてるヤツ」

 「グッ、正解よ」


 ーーここで一点巻き上げたか......。にしても、なんで俺のパンツの柄知ってんだ????」


 「ハイ次ぃっ!!第3問、ででん!!ワタル君の好きなゲームは?」


 今回も先に手を挙げるミサ


 「ロッ○マンね。よく一緒に攻略考えたわ」

 「ブブッ!!ミサちゃんお手付きのため次の回答は許されません」


 ニヤッと笑い、回答権はコノミに移る


 「たぶんももラビだった様な......」


 サクラはグッドポーズをとり、


 「せいか~い!!2対3の接戦です!!残り2問でございます!!」


 隣からミサの歯ぎしりが聞こえる


 「それでは第4問!!ワタル君の入ってる委員会は?」

 「保健委員」


 手を挙げるのと同時に答えるミサの目に、感情はなかった。これにはサクラも驚きを隠せないようで、


 「せ、せいかい」


 力のない反応をした

 はっと我に返り、問題に軌道修正するサクラ


 「第5問、最終問題です。ワタル君のおち○ちんのサイズは何センチ?」

 「まてまてまてぇい!!それはねぇよ!それはねぇだろ!!」


 俺は今まで一切クイズに口出ししなかったが、さすがに今のはない。ちなみにミサの顔はまっかっかだ。


 「その答え、ねぇさんは知ってんの?」

 「ん?知らないけど」


 大体の予想はついていた。だが、一応確認しておく


 「もしかしてだけどさぁ、その答えって......」

 「ワタル君に聞くつもりだったけど?」


 俺らが言い争いをしている途中、コノミが手を挙げる


 「どうしたぁ?コノミ」

 「答え、だいたい8センチ......」

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