つうしん ~ゆきやまちほー~
「ギンギツネー、やっぱり何だかへんだよ」
キタキツネがそわそわとして寝ないため、
ギンギツネは一緒に横になっていた。
一向に寝る気配のないキタキツネを見てため息をつく。
「あなたねー、今日一日ずっとそんなことばっかり言って──」
その時、ギンギツネの耳がピクリと反応し、入口の方へ顔を向ける。
「外からなにか聞こえる」
「……なにかしら」
ふたりで恐る恐る温泉宿の外に出るとボスが居た。
「あれ、ボスの目、なんか光ってる」
「……?どうしたのかしら」
ふたりが目の前に来たのと同時に、ボスが話し始める。
………………
…………
……
ボスの短い話を聞き、キタキツネが真剣な表情で呟く。
「ボク、助けに行きたい」
「危険だわ!ハンター達に任せておけば……」
「行かなきゃだめな気がする」
「ギンギツネ……」
ふたりは視線をぶつけ合い、ギンギツネが目を瞑り苦笑する。
「しょうがないわね。今回だけよ?」
「ギンギツネ……ありがとう」
「ゆきやまを下りないと……そうだ、アレを使いましょう!」
11~12の間 がじる @gajiru_0121
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