幽霊予報
今日は朝から一日、不意に一陣の風が吹くこともなく、途端にぞくっとするほど冷えることもなく、出るぞという気配の感じられない過ごしやすい一日となりました。特に首都圏内は十年に一度の大幽現に突入する見込みとなっていましたが、怪奇・心霊被害の報告は16件。例年に比べても穏やかだったと言えそうです。しかし、この大幽現、明日以降にずれ込むことになりそうです。
ご覧ください。停滞していた幽鬼前線がようやく北上してきます。明け方から伊豆、小田原、横浜と順に霊気に覆われ、昼頃までには関東全域が警戒ゾーンとなります。非常に出やすい一日になりそうです。
湿度も高くなりますので地縛霊の類が活発に活動しはじめますが、今回はそこに季節霊が混じってきます。海から吹く風に乗ってやってくる季節霊は、時代も地域もバラバラに混在しています。今回はそこへ更に、先月中旬太平洋沖に墜落した旅客機の乗客たち330名の霊が紛れ込んでくるだろうと予測されます。
心霊庁では霊体確認をすべく乗客の家族らに声をかけていますが、幽霊を恐れて集まりは悪いとのこと。確かに、幽霊は気まぐれに正体を偽ることもあるため、霊体確認の信憑性には問題があると言えそうです。
都内です。天候や時間帯、あるいは地域や場所柄といったものと幽霊の出現率との関係は諸説ありますが、一般に、幽霊は人口の多さに比例して存在するとされます。特に23区内は調査が済んでいるだけでも一キロ四方に平均5魂の幽霊がいるとされ、明日はこれらの多くがうようよと街にさ迷い出てくる見込みです。東京はまさに魑魅魍魎がうごめく地獄絵図となるでしょう。夜間の単身での外出は控えるのが賢明ですね。
こうした状況は今週いっぱい続く見込みですが、この週末はテレビ雑誌等で怪奇特集が多数組まれるようです。インチキ霊能者にもくれぐれもご注意いただきたいと思います。それでは、また明日お目にかかります。
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