第3話

『はい、突然ですがここでお知らせです』

『私は君たちをつくりし者。上位存在。いわゆる、君たちの神です』

『そんな神である私によって、この学校は封鎖されました』




………?

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ。《俺は授業開始のチャイムまで寝ていたと思ったら起きていた》

何を言ってるか(ry


…どうやらなんらかの手段を用いて無理矢理起こされたようだ。頭痛が酷い。ついでに寒気もするし身体も怠いし喉がイガイガする。ただの風邪じゃねえか。

妹の木刀とどっちが酷いかって言うと愛がある分楓の方がまだマシなくらいである。…愛、あるよね?

手段は不明だが犯人はおそらく今放送しているやつだろう。言うに事欠いて神とは、休日出勤の生徒を和ませようという放送部のいたずらだったとしてもセンスを疑う冗談だ。(風評被害)

まあ十中八九普通の人間じゃないんだろうけど。


『私の力によって今現在あなた達は首から下を指一本動かせません』

『それでもまだ疑うのであれば、窓の外を見てみると良いでしょう』


あ、マジだ。首から下がピクリとも動かねえ。身体は固定されたまま頭だけ動くというのも気持ちの悪い話だ。砂浜で埋められるような感覚といえばこんな感じだろうか。埋めてくれる人、いないからわからないけど…。

首を動かして窓を見ると、ガラスを通して見える景色は昼過ぎだというのに真っ暗だった。否、真っ黒と形容した方がいいだろう。窓の外にはほんの僅かな光も認められない。日食…じゃ、ないよなあ…


『先程私は学校を封鎖したと言いましたが、それは誤謬がありましたね』

『正しくは、隔離。

君たちはこの放送の開始時点をもって、地球から隔離されました』


やっぱ学校来なきゃよかったな。

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