第47話 答えはそういつもここにある
天音との手合わせに応じた伊邪那美家の対魔士である私、伊邪那美祭羽は迷いと悩みを抱えたまま黒斗のもとにむかっていた、そしてその理由は他でもない精霊三体変身したうえで例えまわりが無茶で無謀と笑われようと安倍晴明に挑んだからだ、黒斗が突然、私の背中を思いっきり叩いた、そして私に「何悩んでんだ、上をむいて歩け」と私の励ました、その励ましに私は「もしあんた、無茶で無謀と言われようと安倍晴明に挑んでた?」と質問した、すると黒斗は私に「忘れたのか!俺の無茶に中身をくれたのはお前なんだ、俺の「進め」に中身をくれたのはお前なんだ!」とそう、対魔士と漆黒の銀翼の合同訓練の時も私は黒斗の無茶と言われようと進む姿をまじかでいつも見ていた、そして黒斗は悩んでいる私に「もしとかたらとかればとか、そんな思いに惑わされんな!自分が選んだ1つのことが、お前の宇宙の真実さ」とそうもしとかたらとかればとか考えていても動かなければ意味がない例えそれが無茶で無謀と笑われようとだ、自分が選んだ道が他でもない自分自身の答えだ、きっと天音はそれがわかっているだからこそ伊邪那美家の対魔士である私に拳法の手合わせを申し出たのだ、結局はいつまでもうだうだ迷っていたって答えはいつも自分の自分自身の宇宙の中にある、そして私は天音との拳法の手合わせの場所にむかった、私の心の中で天音に対してある気持ちがうまれていた、そしてもしも世界が意味をもつのならこんな気持ちも無駄ではない?という疑問も私の中でうまれていた、私は空に手を伸ばした、きっと今まで私は憧れに押し潰されて諦めてきたんだ、果てしない空の色も知らないで、そして私は天音と拳法の手合わせを行った、確かに霊羽が拳法の腕は3分の一人前だとしたら鶴崎天音の拳法の腕は私に確かに充分に匹敵するくらいに届くほどの腕だ、お互いに木の木陰で休憩しながら私は天音に「まだまだ答えは出てないけど、私は私に嘘はつきたくないのよ、でも今はどうしたらいいかわからない」と問いかけた、すると天音は何故か嬉しそうに笑うと「余計なこと考えないで、自分が「こう」と思ったことをしてみなさいよ!気持ちいいもんだよ!」と言った、そう実際、天音の言う通りだ、今の私は伊邪那美家の対魔士という重すぎる看板をしょっている、そして気がつけばがんじがらめになって自分がこうと思ったことができなくなっていた、そして天音は私の前に立ち「だからカッコつけないで もっと自分を信じて」と言った、立ち上がった私の胸に天音は拳をあて「答えはそういつもここにある」とそう答えは誰しもの胸のなかにある、たどりつくのが難しく思えているだけだ、むしろウキウキワクワクする気持ちがコンパスだ、天音は鶴崎家の看板だとかどうこうはまったく気にしていない、むしろ自分のこうと思ったことをやっているからだ、だからこそ黒斗と天音の二人は私にとっては憧れの背中だったのだ、迷わずに前に進める2人はどこか飛び抜けてかっこよかったからだ、だからカッコつけないで、もっと自分を信じてより強い敵とも戦うことができる、それに漆黒の銀翼に所属していたメンバーはこの合同訓練の時も私が感じたことだが誰を相手にしたのかを生徒たちに教えている、そして見込みがある生徒には精霊三体変身を披露したのは無理を通して道理を蹴っ飛ばすためだ、実際、黒斗の精霊三体変身の制御には無理を通して道理を蹴っ飛ばすぐらいのことができないと制御は難しい、つまりはやってみないとわからないのだ、でもやったらやったですごい気持ちいいのは私にもわかる、走り屋たちは学園武闘祭にむけて自分たちのこうと思ったことをやっている、もちろん私達、対魔士もだ、そして黒斗達だってそうだ、みんな悩みながらも前に進む、少しずつではあるが皆それぞれにしっかりと確実に、そして私は天音とともに黒斗の乗る白黒のトレノの86のもとに向かった、理由は黒斗の乗る白黒のトレノの86の定期的なメンテナンスとオーバーホールだ、学園に来てからかなり乗ってるようでブレーキパッドやオイル交換も兼ねているが天音はともに手伝ってくれると言い出したのだ、実はこのことじたいが天音のやりたいことだったりする、伊邪那美家の対魔士であり常に優等生でいつづけなくてはいけない私自身が十夜の次に心を許せる新たな親友として気がつけば鶴崎天音、彼女のことを私は心から許していた、秋の風が紅葉が風に伝えてきた、秋がちかいと感じて私は白黒のトレノの86をジャッキアップしてそしてそのままブレーキパッドを外した、もう迷わないこの白黒のトレノの86も私自身も最高の状態に仕上げる、誰にも文句は言わせないそして私は誰もが無茶で無謀と言おうとも陰陽師とそして安倍晴明に挑むこと決心した、新しい耐久性の高いブレーキパッドに交換した、例え迷ってたとしても答えは走りながら見つける、秋がちかづくなか学園武闘祭にむけての準備は皆それぞれに確実にしっかりと進んでいた。
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