華やかな役者にしかスポットのあたらない歌舞伎の世界に、無くてならない「つけ打ち」に題材を据えたのは、舞台と裏方の仕事を大切にしている作者の感性が滲み出ている点が素直で、優しい人柄を感じる。京の町が、伝統と雅さを持ち続けられるのは、数多くの裏方さんが居られるからであり、その裏方が「吾も吾もと主張しないが、はんなりは無くしていません」の気高さが感じられる作品でした。
つけ打ちなんて言葉初めて聞きましたお恥ずかしい(´・ω・`)
今出川大学、衣笠大学。さっと読みました。熟読したくなる作品です。
由緒正しきお仕事小説でございます。真面目な顔をしてしらっと戯言が紛れ込んでいるのも好ましく、ついでに京都観光してる気にもなったりして、お得です。華やかなフィナーレを期待しております。
もっと見る