第3話 第二次人型特異体研究報告書


要約


第一次報告書に加え人型特異体(以下特体と省略)には言語機能、自己認識が確認された。児童と同等の知能がある。また由来となっている動物固有の能力を有しておりその能力には個体差が確認された。対処としておおむねの手段が有効。


【研究内容】


研究には捕獲された特体が用いられた。以下に研究内容を記載する。


『特対への尋問』


捕獲された全特体へ実施。

以下一例を記載。



「名前は?」

「・・アライグマです」

「ふざけてるのか?」

「ふざけてないです」

「所属は?」

「・・そんなこと聞かれましても、わたしずっと一人だったので」

「どの国の人間だ? どうやって動物の肉体を移植した? 他の仲間は? 目的は?」

「そんなこと聞かれても分かりません! いつも通り山の中を歩いてたら突然こんな姿になってたんです!」


記載は以上。


特体の共通事項として所属不明、また身元の特定も出来なかった。主張は主に現状を自身も把握できていないとのこと。所有物は衣服のみであり製造元は現在調査中。感情表現をとり恐怖を示す。中には現状認識、危機感に欠如した反応を見せる個体も確認された。


『耐久調査』


特体への有効手段の試験を行う。以下に事例を記載。


・高度20メートルからの落下。


結果。一部有効。損傷は重傷から軽微。中には無傷で着地した個体も確認された。


・電流テスト。

結果。死亡。


・毒物テスト。

結果。死亡。


・銃弾テスト。

結果。死亡。警官の標準装備では五発耐える個体を確認。


推奨。直接戦闘を行う場合、装備には十分配慮すること。

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