第4回活動報告:やっぱり甘くはなかった




活動報告者:山谷勇也 覚得之高校一年生 自然散策部 部員




まあ、予想通りというか、なんというか……。

僕はそんなことを考えながら、ずっしりと重い荷物を担いだまま走っている。


「はい、キリキリ走ってくださいね。まずは何事も体力がものを言います。異世界特有の能力があろうがなかろうが、とにかく体力があるのが大事です」


そういって、里中先生は僕たちを後ろから追い越していく。

いや、もう何度目か追い越されている。

つまりは周回遅れなのだ僕たちは。

あのあと、いざ実技の訓練といわれて、剣でも持たされるのかと思えば、中身の入ったリュックサックを渡されて、それを背負って家の周りを走る訓練が始まった。

公園まで走る訓練は序の口だったらしい。

現実なんてそんなもんだよな。

里中先生の言う事は至極尤もだ。

体力がないのに、剣もクソもない。

まずは基礎をつくることから始まるわけで、おかげで、登山部のような訓練をする羽目になった。


「……ゆーや、私、もう、駄目……」

「……頑張れ、越郁」


僕はそう返すだけで精一杯。

でも、越郁はまだいいほうで、宇野空先輩は……。


「ぜっー……、ぜー……」


いまにも死にそうな顔で、息を荒くしながら、速度は歩くよりも遅いが、走っしてるスタイルで、何とか動いている。

公園に到着するまでのマラソンですでに体力がなくなっていたのだから、こんな過酷な訓練に追いつけるわけもなく、僕たちからも周回遅れにされていた。

しかし、一軒家の回りを走るだけなので、すぐに一周してしまうし、同じ風景だけでなんだか目が回ってくる気がする。

が、それも訓練に織り込み済みだったらしく……。


「いいですか。何度もいいますが、こうやって単調で無意味な作業を何度も繰り返す過酷なことをする拷問というのも存在します。これに耐えることで、体力だけでなく精神的にも鍛えられるわけです。この苦しみがのちに絶対役に立ちますので、頑張ってください。走る速度は遅くてもかまいません。ですが、必ず足を動かし続けてください。それが大事なんです」


どこかのスポーツ漫画か軍事訓練といった感じだ。

まあ、わかってたよ。

簡単に安定した就職ができるわけないし、異世界でヒーローになるのも簡単じゃないのだ。

たぶん、こうやってしっかり訓練してもらえるだけありがたいんだと思う。

世の中は実際、これ以上に厳しいんだろうから。

とはいえ、流石にもう僕も息が上がってくる。

最後には宇野空先輩と同じようになるまで走ってようやくわ終わった。

その時間約1時間。



「はぁ、はぁ……。え? 果てしない時間走った気がするけど、たった1時間?」

「ぜー、ぜー……。僕も同じ意見だね」

「最初はそんなものです。いずれこのランニングで息が上がらないように、体を鍛え、体力配分や、限界をしっかりコントロールできるようにしてください。今のように地面に倒れるようなことではダメということです。では、一旦家で休憩にしましょう」


里中先生の言葉でのっそりと体を起こす2人。

僕も何とか体を動かして家に入る。


「……あー、汗でべたべた。シャワーに入ろうー」

「……僕も一緒にいくよ」


2人は先ほどの先生の言葉を聞いていなかったのか、そのままシャワーを浴びようと浴室に向かう。

僕は止めるべきかどうか悩んでいると、先に家に入った先生がリビングから顔をだして、2人を止める。


「いったん休憩ですよ? また汗をかきますから、リビングで水分補給だけにしておいた方がいいでしょう」

「「え、冗談?」」

「冗談じゃないですよ? あれは基礎訓練ですから、これからが本格的な訓練になります。というか、まだ1時間ですからね。睡眠時間や休憩時間を抜いても丸1日訓練できますから」


そういわれて、2人の顔は絶望に染まる。


「あ、甘く見てた……」

「……僕には無理そうかな」

「別に調査員にならないのであれば、異世界に関わる記憶を消して普通の学生にもどれますから、いつでも言ってくださいね。強制ではありませんので。で、やめますか?」

「「……」」


そう何もないように言われて、バツが悪く口ごもる2人。


「別に怒っていませんよ。でも、これだけは理解してください。いじわるでこんなことをしているわけではありません。私はあなたたちを甘やかして、死なせるようなことは絶対したくありません。それを避けるために私は全力を尽くします。それだけはわかってください。と、私は定時報告ありますので、自室に戻りますね」


そういって、里中先生はリビングを出て行く。

テーブルの上には、冷えたスポーツドリンクや、タオルなどが人数分そろえられている。


「……とりあえず。休憩しよう」

「……そうだね。何かを考えるにもまとまらない」

「だね」


僕たちは椅子に座って、テーブルの上にあるスポーツドリンクを飲んだり、タオルで軽く汗を拭いたりして、少しの間会話をすることもなく、休憩している。

いや、恐らくさっきの里中先生の言葉を考えているんだろう。

最初は、選ばれたとか、特別だとか思っていたけど、やっぱり甘くなかったって感じで。

まあ、越郁はある程度予測していたみたいだし、この程度でやめるとは思えない。

これは長年付き合っていた僕の勘だな。

甘く見ていたとか言ってたけど、まだまだ余裕がある。

越郁が本当に嫌なことはブチ切れして怒るからね。

里中先生の言う事がちゃんとわかっているんだと思う。

命に関わることだって。


でも、宇野空先輩は正直わからない。

元々、病弱だったらしいし、体力がないのはあの時からわかっていたし、今日の訓練でもすごい顔で必死で走っていた。

女性としてしてはいけない顔だったんだろうけど、運動をまともにしたことがないなら仕方ないし。

女性だからって変な顔をしてはいけないなんてことはない。

誰だってそういう面はあるからね。

越郁でよく知っている。

漫画やラノベのような、たいていなんでもできる女性というのは少ない、と僕は思っている。

だって、毎日越郁の面倒をみているから。

と、そこはいいか。

問題は宇野空先輩がどう思ってるか。

それに賛成するべきなのか、止めるべきなのか、なんていうべきなのか正直迷っている。


僕自身は特にこの程度は予想してたので問題ない。

だって、命の危険があるっていうぐらいだから、生半可はことはないだろうって思ってたし、親戚の兄さんと一緒に知り合いの軍人に鍛えられたから、多少のことは知っていたし覚悟も出来ていた。


そんなことを考えつつ、スポーツドリンクを飲んだ後、視線を動かさない宇野空先輩の動向と伺っていると、越郁がこっちの考えをしってかしらずか、宇野空先輩に話しかける。


「私はやめる気はないけど、先輩はどうする? 元々病弱だったんだし、無理をする必要はないと思うんだよね。別に、邪魔だからやめろってことはないよ。そのための訓練だしね。私やゆーやも里中先生から見れば、先輩と変わりのない、甘ちゃんだよ」

「そう、なんだろうね。それだけ危険な仕事なんだろう。いや、危険で当然だよね。たぶん、いや確実に僕はまだ、この危険という意味を理解出来ていないんだと思う」

「そんなのは、私やゆーやも同じだよ。これから一杯経験して、そういうのを乗り越えていけるのか、いけないのかはまだわからないしね」

「……じゃあ、なんで君たちは頑張ろうって思うんだい?」


先輩は不思議そうにこのキツイ訓練を受けるという越郁を見つめていうが、越郁はその視線を受けて、笑顔で答える。


「簡単だよ。私は、楽しみなんだ」

「楽しみ?」

「そう。絵本や漫画、ラノベで見た、剣と魔法の世界とか、戦国〇衛隊とかさ、そんなところに自分がいける可能性があるんだ。それはきっと楽しいと思うんだ」

「訓練は大変だよ?」

「それを差し引いてもやる価値はあると思うんだよね。というか、元々誰にでも与えられるチャンスってわけでもないみたいだし、これはやらないわけにはいかないでしょってね」

「……そんな気持ちでいいのかな?」

「そんなもんでいいと思うよ。だって、大層な志があれば、人間必ず成し遂げられるってわけでもないし。ねえ、ゆーや」

「うーん。流石に越郁みたいに楽観すぎるのはどうかと思うけど、先輩も深く考えすぎだと思いますよ。別に、先生は訓練をいつまでに終えないとダメなんて言ってないですし、ある種の運動クラブにでも入ったと思えば」


僕もそう先輩に言う。

正直、さっきも思ったが先輩にとって何が正しいのかは僕には判断できない。

だから、こんな玉虫色の言葉しか出せない。


「それでいいと思いますよ」


そんな言葉が別の方向から飛んできた。

気が付けば、リビングのドアが開かれ、里中先生が戻ってきていた。


「私としては、厳しくやる必要があるので、甘いことを言えませんが、考えかたとしては、運動部にでも入ったと思ってください。でも、特に県大会とか目指していませんし、のんびり自分の歩調でやればいいんです」

「それで、いいんでしょうか?」

「無理やりしたところで、やめてしまえば終わりですし、ある種の職業ですからね、世の中一つの職で食いつないでいくっていうのはなかなか厳しいものですから、転職を考えるのも普通でしょう。まあなかなかに特殊な職場ですからね。だからこそ、こうやって、学生であっても狩りだすようなことになっているのですが」


やれやれといいながら、里中先生も同じテーブルに着く。


「とはいえ、さっきの言葉で怖気づいてやめる選択をするなら、見込みはないでしょうから、やめても問題ないですがね。どの職場でも当たり前のことです。誰だって初めてのことは怖いですし、できなくて当然です。その初めてのことにどれだけやる気があるかというのが大事なのです。それが、続ける原動力になりますからね。仕事の面接というのは経験はまだないでしょうが、そういう感じで、選んでいくんですよ」


なるほど。

そういう考え方なのか。

まあ、世の中そんなものなんだろうな。


「でも、命を落とす危険があるんですよね?」


宇野空先輩はそう心配そうに聞く。

命の危険があるといわれて、越郁のようにやる気なのが珍しいよな。


「そうですね。ですが、一応、この組織が立ち上がって以来、調査員の勤務時間中の死亡は存在していません」

「え、命の危険があるんじゃ……」

「ありますよ。世の中絶対に安全などは存在しません。勤務時間中といってわかるように、勤務時間外で、不摂生が祟ったのか、心不全とか、こっちに来て飲酒運転で死亡というのはありますけどね。正直、そういう亡くなり方をされると、警察の介入などがあって、色々大変で面倒なんですよね」

「いや、それただの不注意じゃん。というか、なんで異世界での調査員の死亡がないんですか? 剣と弓とかじゃ、不意を突かれると絶対死ぬと思うんですけど。あと、お偉いとかになるなら毒殺とかもよくないですか? 貴族とかほら、新参者はーって」


越郁が当然の質問をする。

なんで、異世界での調査員の死亡事故がないのか。

こっちとは違ってとても危険なはずなのに。


「異世界管理局がそういう危険性を考慮していないわけがありません。そんな分かりきったことで貴重な人材を亡くさないために、この指輪が存在します」


そういって、里中先生は特に装飾もないシルバーリングをテーブルに置いた。


「この指輪をつけていれば、銃撃、どころか迫撃砲、戦車砲などが直撃しても人体に影響はありません。もちろん衝撃派からも守ってくれるものです。加えて毒なども自動的に判断して浄化してくれる機能が付いています」

「「「はぁ!?」」」


なにかすさまじいものが出てきた。


「えーと、先生。それがあれば無敵じゃない? というかどういう理屈で防げるの?」

「筆記試験の授業で言いましたが、現在の地球は数多の異世界の技術が混同している状態なのです。もちろん、その中に、地球を超える技術力を持っている例外なところも存在するといいましたよね」

「あ、ああ、なるほど。これらの技術を使って作ったというわけですね」

「そういうことです。ですが、これはあなたたちの身を守るものでもり、評価するものでもあります」


里中先生はそういいながら、指輪を自分の指にはめると、空中に四角いモニターみたいなのが映る。


「すっげ!? 空中ホログラム!?」

「まあ、そのようなものです。さて、こちらを見てもらいましょう」


そういって里中先生はそのモニターを片手でつかんでひっくり返して僕らに見えるようにする。

というか、つかめるんですか。

そこには、どこかで見たことのある表示がされている。


里中 恵

HP 5000

MP13000


「え、なにこのRPG表記」

「その通りです。RPGでよくある。ヒットポイントとマジックポイントですね。この指輪には、このようにつけた本人の力を読み取り、具体的な数字を表示することができます。攻撃力や防御力などは作っていません。そういうのは戦術次第でどうにでもなります。あとは、無駄な表記をしていないだけですね」

「どういうことですか?」

「簡単に説明すると、この指輪に表記されたHPやMPがゼロになると、指輪をしている本人にとって死亡するダメージを受けたということを意味します」

「えーっと、その指輪をつけていると、無敵じゃなかったんじゃ?」

「そうです。今のところ、中世文化技術レベルの異世界では指輪の防御機能を破られたことはありません。ですが、指輪に頼った場合はその分、この表記のHPやMPがなくなります。それが、私たち調査員が評価されるところになります。無敵だからといって、無策、無謀をやってもらっては何のために訓練をやっているのかわかりませんからね」

「つまり。その指輪のHPがゼロになると僕たちに何らかのペナルティが発生するということですか?」

「宇野空さん、当たりです。死亡判定を受けるような行動をしたのですから、ちゃんと始末書や報告書を制作して、場合によっては再訓練や再試験。最悪強制解任、つまり調査員クビもあり得ますので、注意してください」


なるほど。

無敵だからってそれに頼るなってことか。


「はぁー、なるほど。よくできてるなー。ちゃんと、防御とかすればHPダメージは防げるんですよね?」

「はい。そいうところはちゃんとしています。まあ、指輪の防御範囲は皮膚の僅か1mm上といったところで、かすり傷もダメージ換算されるので注意してくださいね」

「うぇ!? それって完全回避じゃないとダメってことですか!?」

「はい。ですから、ある意味難しいとも言えます。ちゃんと防御による衝撃緩和のダメージ量は計算してくれますが、逆に一定以上の攻撃は1ダメージ以上となるので、囲まれると、致命傷は食らっていないのに、死亡判定になって始末書というのはよくありますね」

「うげっ!? 囲まれたらしかたないんじゃ……」

「囲まれるような状況になったことが反省点ですね。そのような立ち回りをしたことがダメです」

「うぐっ!? そ、そうか、そういうところも勉強しないといけないんだ」

「まあ、時と場合によりますけどね。と、話がずれましたけど、結局はやらないと始まらないし、訓練期間に時間制限はあまりありません。大人で異世界に飛ばされるというのもありますしね。そしてここなら時間はかなり引き伸ばせますし、宇野空さんは、山谷君が言ったように、まずは体を鍛えるという気分で参加してはどうでしょうか? 寝たきりの病気でそれから訓練して、異世界調査員になった少女たちという例もありますので、特に不可能ではありませんし」


里中先生がそう言って、宇野空先輩を見つめる。

先輩は先生の話を聞いて落ち着いたのか、すぐに口を開く。


「よろしくお願いします」

「はい。こちらもよろしくお願いします。では、皆さん。こちらの指輪をつけてくださいね。これからはこの指輪をつけて、訓練を始めます」


そういわれて、僕も指にその指輪を嵌めると、空中にホログラムが出てくる。


山谷 勇也

HP  25

MP1200


なんか極端だなー。

そんなことを思っていると、横にいる越郁も騒ぎながら、僕に自分のステータス?を見せてきた。


「みてみて!! 私のステータス!!」


海川 越郁

HP  21

MP2600


僕より、MPが二倍以上あるのはなんでだろう?

HPはまあ、体力みたいなもんだから、僕より低くて当然だろうけど、MPってのは何を指し示すんだろう?


「……僕はこんなもんか。はぁ」


宇野空先輩の声が聞こえてそちらを見ると……。


宇野空 響

HP  11

MP 800


うーん。HPは、まあ病弱だし納得できるけど、MPは知識量じゃないみたいだな。

先輩の方が学年が上で勉強は上の段階だろうから。


「里中先生、僕たちのステータスはどの程度のモノなんですか? 先生のと比べると低くてよくわからないんで」


とりあえず、自分で悩むより、先生がいるのだから聞いてみることにする。


「そうですね。一般的です。特に多くも少なくもありません。誤差の範囲内です」

「はあ、そうなんですか。でも、なんで宇野空先輩のMPが一番低いんでしょうか? 知識量ってわけじゃないですよね?」

「そうですね。知識量だけではありません。知識量と精神力です。あと、一番低いのはおそらく減っているからだと思います」

「減っている?」

「ええ。先ほど、マラソンをしましたからね。その分減っているんでしょう」

「「「ああ」」」


そういわれて納得した。

確かにあれは精神をがりがり削られる。

運動をろくにしたことのない先輩ならなおのことだろう。


「HPがゼロは死亡を意味しますが、MPの場合は精神力が空になって気絶を意味します。魔法や魔術が存在する異世界だと、魔術などを使えば、この精神力が一気に削られますので、可視化できるのは非常にありがたいことです。もちろん、気絶も始末書になるので注意してくださいね? 戦場で気絶するような配分はミスですから」


なるほど。

なんでMPも表記があるのかと不思議に思っていたけど、MPがなくなると気絶するのか。

それはしっかり注意しておかないとな。


「では、自分たちのHP、MPを確認しましたし、今度は実体験をしてもらいましょう」

「実体験ですか?」


僕は嫌な予感がしつつ、一応聞き替えす。


「はい。現場ではHPもMPもゼロになっても実際のHP、MPがゼロになったわけではありません。ですが、そんな生ぬるい状況下で訓練をしても、真剣に取り組んで自分の力にできるの人なんてのは本当に一握りです。何事も実戦に勝る訓練はないということです。つまり、指輪の防御機能を最低限の生命維持ぐらいまで落として、私と訓練をしてしっかり、HPがゼロになる死の恐怖や、MPゼロ気絶を味わってもらいます」

「つ、つまり、臨死体験をしろってことですか?」


流石にスパルタすぎないかと、越郁も引いている。

でも、里中先生はにっこり笑ったまま続ける。


「人はなれるものです。気が狂うとか気の弱い人はリタイアなどといいますが、そういうのはサクッと記憶の修正で落ち着けますので大丈夫ですよ。とは言え、流石に真剣でやりあうということはありません」

「「「ほっ」」」


流石に、さっきの脅しだったのかと、僕も含めて3人でほっとしていたのだけど……。


「一瞬で即死してもわかりませんからね。木剣で、骨を折り、痛みを十分に与えて、実感しないといけませんから。どこまでが耐えられて、どこまでがダメなのかを体に教え込まなくてはいけません」

「「「……」」」


やっぱり、甘くはないようだ。


「大丈夫ですよ。私を倒せればいいだけです。それほど実力があるのならば、指導はしなくても大丈夫でしょうから。では、とりあえず、最初は木剣でやってみましょうか」


うん。

全く勝てる気がしないんだけど……。

とりあえず、やると言ったんだから、頑張るしかないな。




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