第8話 拓真と楓、デート…?

あっという間に休日になって…


『かえちゃんの服すごく可愛いよっ!』


服の種類とか造りの説明はできないけど、とにかく可愛いっ!巨乳なのも一目でわかるほどに体のラインが出ているのはDT童貞の俺には刺激が強過ぎて鼻血が吹き出そうなほどに…


『ありがとっ♪たっくんもすっごくかっこいいよっ!』


らしいです。俺の服は……いやいいや、完全に誰得要素だしな、うん。説明なしで。


俺たちは商業施設がいくつも入ったショッピングモールであるチェリーウインドに来ていました。名前からしたら若い女性向けみたいな感じに思われそうだけど、意外とごく普通のショッピングモールです。


『デートっ♪デートっ♪たっくんとデートっ〜〜♪』


『かえちゃん、あんまりはしゃいだら注目されちゃうから程々にしようね?』


『でもでも、たっくんとこうして出かけるなんて本当に久しぶりなんだもんっ!』


『まあ、そりゃね…だって何年も前からこの何日か前までの期間、言い方は悪いけど、お互い偽りの関係で過ごしてきたわけだからね〜。』


『そ、そうなんだよ?だから…ご褒美…というかなんというか、今日は幼馴染じゃなくて、恋人同士じゃダメかな…?』


そう言い終わると同時に、俺の腕にしがみつきながら上目遣いで俺のことを見てくる……胸も腕にふにふにと当たってる……かえちゃん。それは反則だよ、うん。


『そうだねっ。それもいいかも。俺もかえちゃんの可愛さに慣れないと毎度毎度貧血になりそうで血が足りないからさ〜〜あははっ♪』


『えへへっ♪もうっ!たっくんってば相変わらず人を褒めるのが上手いんだからぁ〜。』


お世辞じゃないんだよ〜?今も周りからあらゆる視線攻撃(ほとんど痛く冷たいもの)が俺の身体中に某RPGで出てくるみたいにさみだれうちで突き刺さってくるんだからね?結構痛いこれ…特に心が痛いね。うん。


『本当だってばっ。それより早く本屋さんに行くよっ。』


『本屋さん?たっくんってば何か欲しい本があるの?』


『えっ?あー、うん。まあね。』


正確には俺たち2人が気になったラノベを買おうと思ってるんだけどね。


『あっ、でもちょうど私も気になる本があって、買おうかなぁって思ってたしちょうど良かったかもっ♪』


『そうなの?じゃあちょうどいいね。早速行こっか。』


5分くらいショッピングモールの中を歩いて本屋、グリーンブックスに着きました。


『たっくんはやっぱりラノベを買うの?それとも何か違うもの?』


『うーん、やっぱラノベかな。』


よしっ。打ち明けるぞっ!


『でも今日はかえちゃんと一緒に読めるものを探したいんだ、けど…ダメだったかな?』


もっと良い言い方があったんじゃ…なんて思いながら返事を待っていると、かえちゃんが俺の腕を抱きしめる力を強くしてきて…


『…あははっ♪たっくんてばおバカさんだなぁ〜もう、そんなの断るどころか私もお願いしたいくらいだよっ?』


『かえちゃんっ…あははっ、そうだね。俺が深く考え過ぎてたよ。でも、今のは嬉しかったよ♪』


バカだな、俺は。かえちゃんは確かに抜けてる…いやかなり抜けてるところがあるけど、みんなが、俺が、気づかないだけでこんなにも惹かれる魅力優しさがあるじゃないか。


『それで、早速だけど、ジャンルなんかはにどうしよっか?』


『うーん、やっぱり可愛い女の子が出てきてくれるやつがいいなぁ〜』


『そうなると、やっぱラブコメか恋愛、バトルものなんかに絞られるね。』


『あ、そういえばこの前、スイーツ文庫で言ってた新刊なんかいいんじゃないかなっ?私、気になってたんだ〜。』


『スイーツ文庫…ああっ!えーっとタイトルは確か…』


『あっ、あったよっ!これじゃないかなぁ?イラストも可愛くて私読んでみたいなぁ…』


かえちゃんが手に取ったそれが2人が連想していたものだった、タイトルはそう…


『今更ながら、幼馴染と1からやり直してみた!』


うん……うん?えっ?そんな感じだったっけ?まじですか?俺ら2人が題材なんじゃないの?って思っちゃうタイトルですね。


『わあっ♪これ欲しいっ!たっくん私これがいいっ!』


いや、逆に言えばこれを読めば参考になったりするかも……うん!


『俺もいいと思うなこれ。帰ったら早速読もっか!』


『うんっ!』


本屋を出て…


『もうお昼だね。ご飯食べに行こっか?』


『うんっ!私行きたいお店があるんだけど、そこでもいいかなっ?』


おお…かえちゃんもやっぱ今どきJK女子高生なんだなぁ…


『もちろんだよ。じゃあ任せるね♪』


当たり前のように腕を絡ませてくるかえちゃんにもようやく少しだけ、少しだけ慣れてきたのが俺の成長を物語ってる気がする。


かえちゃんに誘導されて10分くらい歩いて…


『ここだよっ♪』


そこは…女子しか行かなそうな、というか店の中に女子しか見えないおしゃれなランチをするレストランらしかった。


『おしゃれなお店だね。』


と言いつつ、結構緊張している拓真です。なんて言ってる場合じゃねーな…


『ここ最近話題みたいなんだ〜。本にも載ってて行ってみたかったんだけど…ってたっくん?お〜いっ、たっく〜んっ?』


『はっ…!あ、ごめんごめん。ちょっとぼーっとしちゃってた。』


『ほら、早く入ろっ?』


『うんっ。』


こんなの恋仲になったらしょっちゅうだろうし、慣れるチャンスだ…うん!頑張れよっ!拓真!


1時間くらい経って…


『美味しかったぁ♪見た目もお店もおしゃれだし…たっくんはどうだったっ?』


『美味しかったです…』


『なんで敬語なのっ?』


『いや…なんでもないよっ。あははっ。』


俺の幼馴染、すごいですね。ちゃんとJK女子高生してる←失礼だ。とりあえず帰ってラノベを…一緒に……一緒に…?一緒に読むってことは…密着っ!?巨乳の感触に耐えながらなんて……DT童貞の俺にはある意味天国…いや下手したら地獄だ。この後俺はどうなるんだろうかと帰りの電車でかえちゃんと話しながら頭の片隅にそんなことを考えていました…


続くーー。



作者より…

『感想をお待ちしておりますm(_ _)m』

『よかったら、レビューやフォローお願いいたします♪』













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