第4話 密着する誘惑と赤髪の女の子
ドタバタしていた初日から、あっという間に2日目。
ジリリリリッ……と目覚ましが鳴り、目を覚ましたのだが、なにやら違和感を感じたのだ。
『んっ…?なんか布団の中があったかい?』
布団をあげると…
『んーっ…たっきゅーん…』
『えーーっ!?なぜぇーーっ!?』
待て待て待て待て!?なんで!?なんでいるんですか楓さん!?てかなんて格好してんだぁーーっ!?
キャミソール?的なものを着てるみたいだが肩にかけるところが思いっきり肩にかからず落ちて胸がほ、ほとんど見えて…る…!?てか大事な部分ががが…見え…そ…う。
『かえちゃん…それは、
バタッ。もうどうとでもな…っちゃだめだぁー!学校!楓さん!学校がぁ!!遅刻するってぇぇっ!!貴方、仮にも生徒会長でしょっ!?
『うへへっー♪たっきゅーん…そこはだめぇなのぉ…にゅーっ…』
夢の中の俺は楓さんに何しちゃってるんですか!?
ええいっ!こうなったらたとえ(巨乳のおっぱいがどれだけ見えて興奮して)倒れてでも、着替えさせて学校にいくぞ!
ごめん!かえちゃん!見ない…見ない…みな…み、見る、見ちゃう!見ちゃうけど!許してっ!男としての本能にはあらがえないんですっ!ごめんなさい!
心の中で謝りながら、キャミソール姿の幼馴染に制服を着させるという嬉しいけどなんとも最悪な状況に困惑しながら、なんとか着替えさせること5分くらい…
『はーっ…はーっ…偉い、偉いぞ!俺!よく途中で襲ったりせずにこの問題を打破できたっ!』
そう言い終わった時、
『んーっ?ふあーっ…あー、たっくんもう起きてたんだ〜♪う〜ん…もう少したっくんと寝ていたかったなぁ〜…』
『か、かえちゃん?1つ聞いてもいいかな?』
『なーに?』
『なんで俺の部屋で寝てたの?というかなんでウチに入れたの?』
『それはーっ…夜におばさんに許可を得て〜そのまま部屋にそっと入って、布団の中に潜り込んでぐっすりと眠りについたって感じかなぁ。ふわーぁ♪』
なんか普通に答えてるけど内容ヤバくね!?てかなにサラっと許可出してんだよ!母さん!下手したら、いや下手せんでも大問題だろ!
『かえちゃん?それも恋仲になるまで禁止!絶対に!』
かえちゃんはいつものように泣きそうな瞳で見つめて…
『私のこと、嫌いに…』
なってない!なってないから、言わせねぇよ!?咄嗟に抱きしめに向かい、時間がないことを報告する!
『だーっ!とりあえず、学校に遅刻するっていうのはまずいから学校に行ってから相談しよ!うん!そうしよ!ね!?ね!?』
『へっ?う、うん。』
かえちゃんは困惑していたけどとりあえず急がないと間に合いそうになかったので、その後、2人走って学校に向かいました。
学校の校門でかえちゃんと別れてから、自分のクラスの教室に入ろうとしたところ…
『あの!』
『ん?』
振り返ると、赤髪で背が低いけど巨乳!な女の子がいた。でも…どこかで見たような…?
『わ!私!1年2組の赤川 栞っていいます!』
『そうか。俺は2年3組の…』
『一条 拓真先輩ですよね!』
……えっ?
『なんで俺の事知ってるの?』
『そ、それは…』
『ん〜?』
俺は彼女の顔を覗き込んだ。
『ぽはっ!』
うわー…ぽはっ!って顔が赤くなった。アニメキャラみたいだ!可愛いっ!
『私!先輩に一目惚れしたんです!失礼します!』
タタタタタタッ…
……えっ?俺告られた?てか告ってどっか行っちゃったよあの子!?
『えぇぇぇっっ!?』
その日、彼女には一回も会えませんでした。探したんだけどなぁ…
あ、この事はかえちゃんには言ってません!
(バレたらまずい…よね…?)
次の日、かえちゃんはまたもや布団の中に…というか隣で寝てました。それで抱きついてくるんで巨乳なおっぱいを押し付けられるわけで…『耐えろ…耐えろ…』と自分な暗示をかけながら揉みたい衝動を我慢するのを頑張りました。
かえちゃんと一緒に登校してる中、俺は昨日のことをずっと考えてました。
『あれは…間違いとかじゃないよなぁ…でも俺、自分で言うのも悲しいけどモテるわけないし…』
『…っくん?』
『う〜ん…』
『たっくん!』
『え?ごめん、どうかした?』
『それはこっちの台詞!何かあったの?』
『い、いやなんでもないよ。あははっ。』
『ふーん?ならいいけどね。』
時間は飛んで昼休み。俺は1年2組の教室にやってきた。そしてそのクラスにいる女の子に声をかけた。
『ああ、君。赤川 栞さんっているかな?』
『ああ、それなら窓際の席にいますよ。呼んできましょうか?』
『あ〜じゃあお願いしてもいいかな?』
『お安い御用ですよ。ちょっと待っててくださいね。』
ちょっとしてから…
『呼んできましたよ。じゃあ私はこれで…』
『ああ、助かったよ〜。ありがとう。』
『……っ』
この子…ずっと顔が赤いけど、大丈夫なのか?
『さて…赤川さんだったよね?昨日のことで…いろいろその聞きたいからさ、時間くれないかな?』
『は、はい。』
俺たちはそのまま屋上に向かった。
『えーと…ぶっちゃけていうと…なんで俺なの?』
『えっ?そ、それは…』
正直、俺に男としての魅力があるのかどうかの大事な確認事項だな…
『先輩は覚えてないと思います…けど、私がこの学校の合格発表の日に助けてもらったんですよ。』
…合格発表の日? んっ?待てよ、まさか…
た、確かに俺は赤髪の女の子を助けたと思う。でも…
『えっ…もしかしなくても眼鏡かけてた?それに髪型も変えた…かな?』
すると彼女は『ぱぁっ!』っと笑って、
『はい!そうです!覚えててくれたんですね♪』
イメチェンって…こんなにわからなくなるくらい変わる人もいるんだなぁ…
『あの日、見た目通り背が低くて、自分の番号があるか見えなかったんです。そんな時先輩が困ってる私を見かけたのか、代わりに番号を見に行ってくれて、その後どこに行くかも教えてくれましたよね…私、そんな先輩の優しさに惹かれたんですよ♪』
ああ、そうだ。俺は赤髪で背が低い女の子を助けたことがあったから、昨日会った時に見たことがあったような気がしたんだ。
だが、1つ気になるのは…
『高校デビューを機にイメチェンしたの?』
『これも、先輩が教えてくれたからですよ♪』
俺が…?
『あれっ?先輩は覚えてないんですか…?』
『う、うん。ごめん。』
『ぶぅ〜っ!先輩が言ったんですよ〜!『眼鏡はずして、ツインテールにしたら、もっと可愛いのに〜』って!』
俺そんなこと言ったの!?恥ずかしいなぁ!おい!
『確かにそう言ったんだとしたら、俺、恥ずかしくて死にたいよ。』
『だ、ダメですぅ!死んでもらったら困りますよ!私、先輩に告白したんですから返事してからにして下さいよ!』
『返事したら死んでいいのか!?』
『ち、違います!そういうことじゃなくて!と、とにかく!返事はどっちですか?』
こんなに俺が好きな女の子が後輩だなんて…俺の人生まだまだこれからだな…ってそれはかえちゃんも一緒…
俺は……。
『ごめん。栞ちゃんの気持ちには応えられない。』
『別に栞ちゃんが無理とかじゃない。むしろ君以外に大切な人がいなきゃ、付き合ってたよ。だって栞ちゃんすごく可愛いからね。』
『私以外に、大切な人がいるってことですよね?それは生徒会長さんですか?』
『よくわかったね。あはは、そう。昔からの幼馴染でさ、彼女はどうしても俺がいないとダメらしいんだ。生徒会長としての顔は表向きで、実のところ本当の顔はめちゃくちゃ甘えん坊の猫みたいな女の子なんだ。俺も最近知ったんだけどね。』
『そう、ですか。好きなんですね。会長さんのことが。』
『うん、だから…』
『話は変わりますけど、拓真先輩は部活何かやってますか?』
『部活?いや、何もやってないよ。』
『じゃあ、私と始めませんか?入学早々好きな人と付き合うのは失敗しましたけど、急には諦められませんから…それに私、先輩と一緒に何かしたいんです。それくらい許されますよね?』
『そ、そうだね。でも…部活って、一体どんな?』
『その名も…
続くーー。
作者より…
『感想をお待ちしておりますm(_ _)m』
『よかったら、レビューやフォローお願いいたします♪』
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