エムロード湖を囲む人々
城壁都市とアトランテス王国との攻防に関わった
あえて草原と山岳とで分けて記載をしているが、民族的には両者とも同一の一族と見なす研究者が多い。近からずも遠からずの親戚関係であったとされる。
時には山賊まがいの行為もした
彼らの操る騎馬は山岳のグリフォンと言われた、前半身が鷲、後半身が馬のヒッポグリフと呼ばれる生き物だった。図書館にはあまり多く資料が残されていないが、ヒッポグリフは誇り高い生き物で、城壁都市の
彼らにとっては神に等しい存在であるドラゴンを、邪悪なものと見なすアトランテス王国に対しては厳しい態度を崩さなかった。
族長(
捕虜となったアトランテス大貴族キャピタルの罵詈雑言に対して「黙れ耳が腐る」と厳しい発言をしたことが議事録に残されている。(のちに謝罪があったとされるが正式な記録には明記がない)
農耕民族集団のアグリコールは水耕栽培で稲穂を育て四季を愛する、穏やかで文化的かつ温和な民族である。本来武器を持って振り回すような集団ではないが、アトランテス王国軍の別働部隊「
特殊金属
城壁都市を背後から奇襲し挟み撃ちで陥落させようとした作戦は、苛烈を極めたが20Janvierに、アグリコールの知略と水竜王の活躍で潰える。
水竜王トモエリバを尊敬し崇めたアグリコールの人々にとって、彼の住まうエムロード湖を穢すことは許されざる行為であった。
戦場の中心が主戦場から離れ、アグリコール領内中心のため、この戦に関しては城壁都市側よりアグリコール側の発掘資料を期待したい。
彼らの助けがあったため後顧の憂いなく城壁都市は前面に展開した戦場に集中できたといえる。また彼らの領域であった裂け山を通り、城壁都市の非戦闘員は戦場から避難した。その道中を守り導いてくれたのも、心優しい戦士たちの力添えがあったからである。
(*1)アマルテイは山羊の一種で、現代とは異なりオーロックスに似た巨体であったとされる。ベエヤードはユニコーンと似た馬だが、水を嫌うため、城壁都市周辺には現れず、幻の馬とされた。
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