側衛官 アントワーヌ・ドボルジ 記録
側衛官記録
ドラゴンマスター クロード 側衛官
アントワーヌ・ドボルジ 記録
21janvier
経済制裁に端を発したアトランテス王国との関係改善を模索する国交調整交渉、最終段階へ入る。外交官アルフレッド・ギニュ大使一行、コードヴァン対岸にてアトランテス第3王子代表大使キャピタル公爵と8回目の交渉。
交渉によって生じた交渉文書保管はBibliotheque du Notre Dame(貴婦人の図書館)1級司書によって行われ、戦時特別保管庫6-5に保管。今後司書による文書閲覧は、複製3通となる。
アトランテス王権による都市の所有・運営権の全面承認を主張。
城壁都市は独立都市国家として要求を却下。
交渉は最終決裂。
アトランテス側より不可侵条約を破棄。今後の交渉の打ち切りを通告する。
戦争状態の回避を模索するため、慎重派のラスコー氏による外交がはじまる。
28mai
城壁都市防衛国策要綱が円卓会議にて決定。
侵略防衛に関する基礎方針が決定。
城壁都市入国レベルが3引き上げられる。
エムロード湖を共有する都市国家間での結束を確認する、
我らの
アトランテス王国への軍事物資の補給ルートを遮断するため、ラメール・ギルド連合に協定を働きかけ提携を結ぶ。アトランテス進駐隊との緊張が生まれ、三都市同盟・ラメール・ギルド協定へ対抗措置を執ると表明。
三都市で開戦の意思が高まる。
1juin
慎重派ラスコー氏、アトランテス王都にて変死の報が入る。上層部で開戦の勢いに拍車がかかる。
5juin
アトランテス内で第3王子妃・
28août
斥候による一次速報入る。
アトランテス王家第3王子小ディオスを旗印に、アトランテス大貴族キャピタル、アーポリア、ルツォーネを三筆頭に出兵。
奴隷兵、傭兵、
辺境都市アープリオリを中間基地として集結させる様子。
基地内にて攻城塔、未知の大型攻城兵器、投石機、破城槌の製造を確認。
アープリオリ周辺ではすでに通行制限を敷き始めているため、城壁都市側からの市民の移動、斥候への連絡は慎重を要する。
10septembre
王城にて、ドラゴンマスター召集。
開戦に向けての準備が進められていることが公表される。
アトランテス王国が侵略の大義名分とする「本来の都市の主」であるという主張を、象徴であり生き証人のクラウンミルが、自身の存在を持って否定。
都市を侵略するいかなる勢力に対しても従わず、市民の誇りを守ることをドラゴンマスターへ求める。事実上の開戦宣言となる。
1décembre
アトランテス王国軍に、ドラゴンベインのベオルフの合流意思を確認。
城壁都市への進軍確実となる。各駐屯地からの行軍を確認。
工作兵・偵察兵によりベオルフの足止め工作に成功する。
城壁都市4区外周壁門の完全閉鎖。
6décembre
アトランテス王国軍を目視確認。草原へ侵攻、築城を開始する。
都市外壁へ対応するための攻城塔の建造の確認。
旗印たる小ディオス宣言文(宣戦布告)
「これはアトランテス王国第3王子ディオスの最後の慈悲通告である。我らが大いなる祖たる
自治体代表連、魔法院長、騎士団長、ドラゴンマスター、貴婦人の総意により門は固く閉ざす。
8décembre
早朝より草原上の敵軍の進軍開始。
第二次侵略攻防戦開戦。
旗手・赤靴下のピッピ宣言
「
敵兵は破城槌による正門突破と、投石機による外壁の破壊を主軸とする作戦の様子。
敵国第一波に対して、城壁都市外壁弓兵5千による一斉掃射合図。
13janvier
敵兵工作兵により、土塁・掘を埋める作業が続けられる。飛距離調整済みの投石機により、作業妨害を続ける。
20janvier
敵攻城部隊による掘削兵、都市外壁、
エムロード湖からの水上侵略確認。
25janvier
巨人兵を中心とした敵国第二波。
投石による飛来物によって市内4区の損傷、合成獣の侵入で負傷者多数。
これによりドラゴンの制御が困難。竜騎兵出撃回数減。
兵糧線を断つため、ドラゴンマスター・クロード隊が一旦戦線離脱。
9février
ラメール・ギルド連合の協力の元、ドラゴンマスター・クロード、アープリオリ奇襲作戦決行する。敵の兵糧庫炎上、軍施設破壊。成功。
敵本国より5万の増援部隊出兵との情報を受ける。この時点で城壁都市兵2万5千。
敵兵共に長期戦・越冬の疲労を見せる。休戦の兆しも見えるが事態硬直す。
23février
ドラゴンベインのベオルフ合流により、3区水仙清水通りのサラマンダ、フラム姉弟、4区銀のさくらんぼのドラゴン、ミハエル、同区のディンパル、ソーリル、プチ・プリュイ戦死。壁上第二弓隊壊滅。
銀梨王リスシオワン激昂、壁外へ出陣。
大型攻城兵器2機破壊、合成獣部隊の半数にあたる5隊を排除。攻城塔進行を押さえ4機を破壊。
27février
都市内市民疲弊が高まる。食料の備蓄を巡り窃盗や暴行事件相次ぐ。魔法院と騎士団による都市内治安対策本部活動が強化される。
ドラゴンマスター・クロード、巡回に加わり積極的に改善対応を行う。
5mars
敵、攻城塔からの新兵器により、4区防衛外壁、グラン・フリズ地区、ヴァン・サン・トリス地区陥落す。最終防衛線を3区まで引き下げる。残留していた非戦闘員の市民を
8mars
我らが
「アンゼルの意思を継いだ私たちの唯一無二の友は、この程度で心を折ることはないはずです。私はあなた方を信じます」
銀梨王リスシオワン、壁前平原の歩兵3千、投石機の半数にあたる5基を破壊。ドラゴンベイン・ベオルフと対峙し重傷。
氷結竜フールスキャップ、クロード・グランヴェール両ドラゴンマスター隊による壁内敵軍排除作戦決行。
ドラゴンマスター・クロード、壁内敵軍侵入を全排除。命と引き替えに都市防衛線を引き上げる。
ドラゴンマスター・クロード最期の言葉
「貴婦人のドレスの裾を踏んで汚した奴らは排除した。これで
当側衛官、15の鐘と共にマスター・クロードの心停止を確認。彼の側を離れないドラゴン・モーリスをなんとかなだめ竜舎へ戻す。
上級司書からの戦時配置辞令を受け、赤靴下のピッピ指示下へ入る。
赤靴下のピッピ、側衛官不要につきマスター・クロードの側衛官に戻ることを命ず。クロードのマスター・バッジを手渡される。
当側衛官はマスター・クロードの意思を継ぎ、展開予定であった右翼奇襲作戦に着手する。
13mars
敵増援部隊到着。
敵軍推定8万4千、城壁都市・
穏便派の動き・声共に高まるが、降伏は不可能との判断。
ドラゴンマスター・ピッピ、グランヴェール。平原戦に出撃。
当側衛官も作戦に合わせ右翼奇襲作戦展開。
敵、攻城塔側壁に穴。
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