普段の言い回しVS用語製作VS適当な横文字

 例えばですけど、ファンタジーとかSFとかで、違う世界を舞台にしている小説を書いていて、そこに携帯電話っぽい道具が出てくるとします。


1.『彼は携帯電話の呼び出し音に気付いて応答した。』のように携帯電話と書いてしまう。


2.『彼は携帯式端末の呼び出し音に気付いて応答した。』のようにちょっとひねる。


3.『彼は携帯式通話用XXX(作中にすでにある別の用語)式端末の呼び出し音に気づいて応答した。』のように、作中の用語を使った用語を作る。


4.『彼は携帯電話の呼び出し音に気付いて応答した。』の携帯電話の部分に用語のルビを振る


5.『彼は(何かカタカナの用語)の呼び出し音に気付いて応答した』まったく違う用語を作って、初出の際に携帯みたいなもんだよとわかるような説明や描写をいれる。




1のメリット:わかりやすい。

デメリット:異世界らしくない。


2のメリット:ややわかりやすい。

デメリット:伝わらなかったときに悲しいし読者を無駄に悩ませる


3のメリット:異世界らしさだけはたっぷり。珍しいモノや専門的な道具などは固い感じにすると雰囲気が出る。

デメリット:だいたい例のように長くなるから多様出来ない。日常のものやありふれたものに採用するとウザイと感じる人もそれなりにいる。


4のメリット:分かりやすさと異世界らしさを両立できそう。

デメリット:とても見難い。


5.のメリット:そこそこ分かりやすく、雰囲気を壊さない。

デメリット:シーンを考えるのが面倒。失敗すると説明臭い。説明を入れる場合段落に入れるか一番最後に入れるかとか悩むし、ぶった切りにならないようにとか、書きすぎないようにとか、気を遣う。


個人の感想ですがだいたいそんな風に認識しています。3は作風を確立した(=読者がついてきてくれそうな保険を掛けた)うえで、重要な用語以外やめたほうがいいと思いますが、うまく使うと絶大な効果がありそうなんですよね。重力子放射線射出装置(弐瓶勉氏)のようなロマン兵器とかはやっぱりこう、漢字を並べたり物理学などの専門用語突っ込んだりした名前つけたいですよね(書かないよ!)


書かないよ!

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ファンタジーものの命名についてなんとなく考える 朝宮ひとみ @hitomi-kak

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