学校にて
「さて、学校に行くか」
学校って退屈なんだよなぁ。
授業やってる暇があったらレベル上げがしたいでござる。
「次郎くん!おはよう!」
「由貴か、おはよう」
「昨日はどうしたの?用事があるっていってたけど……」
「ん?気にしなくていいよ。些細なことだったから」
人を殺してました、なんて言える訳がないからなぁ。
まぁ、言っても信じられる訳ないと思うけど
「そっか。それより早く学校に行かないと遅刻しちゃうよ」
「それもそうだな。行こうか」
「やっぱり数学の授業退屈すぎるだろ。サインコサインタンジェントとか絶対将来使わないだろ」
文句は小声で言うヘタレな部分は人を殺しても治らないらしい。
やっぱりヘタレは性格から治さないといけないか。
……先生を火魔法で殺したら、
みんなどんな反応をするんだろう。
あ、ヤバイ。すごい気になる……
やるしかないなこれは
「
「ぐわぁぁっーーー!
あついぃ!だれか!だれかぁ!」
「キャァーーー!!」
「どうなってんだ⁉︎」
「だれか水持ってこい!」
「……臭い」
「阿鼻叫喚だな。
てか、最後のやつすげえな……」
でも、やっぱり臭いよな。
人の焼ける匂いって……
それよりも、つい出来心でやってしまったけど、これどうすんだろ。
機関の連中、絶対来るだろこれ……
「アアァァーーー!!」
あ、死んだ。
うるさい断末魔だな。
俺の熟考を邪魔するなんて……
「いや、マジでどうしよう……」
俺、機関に殺されるんじゃね。
人生オワタ(^q^)
比喩抜きでオワタ(^q^)
学校生活始まってすぐにオワタ(^q^)
〈ててててってー〉
〈ててててってー〉
〈ててててってー……
「えっ……!」
どゆこと?
先生殺したら、レベル滅茶苦茶上がった件
「……先生のステータスまだ見れるかな?」
ブゥン
〈妖怪の焼死体〉
ステータスじゃねぇ‼︎
先生が、まず人ですらねぇ‼︎
しかもよく考えたら消滅してないじゃん。
どうなってんだこれ……
ブゥン
ステータス
name:田中次郎
age:15 sex:男
tribe: 妖怪人間(クオーター)
cond:健康
Lv:12
EXP: 343 NXT: 37
MP: 447/450
身体能力 :24
器用 :30
知恵 :25
容姿 :13
才能 :15
話術 :5
etc...
LUC: 普通
スキル (スキルポイント : 15 )
ステータス確認(詳細)
隠密lv.3
火魔法lv.2
……まず俺が人間じゃなかった件
四分の一が妖怪だから経験値は回収できたけど死体までは消滅させることができなかったのかな。
「次郎!早く教室から出て!」
「え?あ、うん」
そういや先生死んでたな。
「ふぅー、やっと帰ってこれた」
あれから警察が来て事情聴取された。
クラスメイトの大部分が気分を悪くして吐いていたので、大丈夫だった俺や由貴が話すことになったが適当に由貴に任せておいた。
「当分は学校休みだろうな。
さて、ステータスについてまた考えなきゃいけないな」
今回、存在の格が上がったからかtribe(種族)という項目が増えていた。
ステータス確認のスキルはレベルに依存するということだと今のところ仮定しておくか。
それに加えて、MPの上昇値が異常だと思っていたらこういうことか。
多分、妖怪とか妖術的なものを使っていると思うから種族特権かな。
しかも、増減しないと思っていた才能値が増えていた。
これは推測だけど、人と妖怪の両方倒さなければいけないという、妖怪人間のデメリットなんじゃないかな
魔法という強力な能力を使いこなすための対価(MP)は多いが、
成長幅(才能)が上がりづらい。
まさに一長一短の種族だな。
まあ、人間よりはいいのかもしれないけど
さらにスキルポイントもレベルに伴わない上がり方をしている。
これも種族特権なのか……?
「兄貴……、学校で人が死んだって聞いたけど大丈夫?」
「沙月か?帰って来たのか。
俺は大丈夫だぞ。なんともない」
「そっか、それなら良かった。
ご飯ができたから、きてねー」
「わかった。ありがとな」
「ううん、兄妹なんだから心配するのは当然でしょー」
殺したのは俺だけどね……
ガチャッ
「あれ?兄貴、なんかかっこよくなった?」
「ん?気のせいだろ」
あれか?容姿のステータスが上がったからかな。
レベル上げもっとがんばろ……
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