四次元の箱庭
友浦乙歌
プロローグ
小学生の頃、俺はずっと病院にいた。子供の頃の六年間――それは永遠にも似た年月だった。
あの看護師さんに出会っていなかったら、俺はどうなっていたのかわからない。
俺は、親に手を引かれながら笑顔で退院する子を何人も送り出し、悲しみに暮れる家族に囲まれた重病の子を何人も看取った。
でも俺はずっと病院にいた。一人きりで。
白い壁の内側の孤独、病んでいく俺を救ってくれたのは、優しい――看護師さんだったんだ。
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