第6話

■安田健

□町田徹



■初恋はいつなんですか?


□幼稚園の先生、あ、女性のね。



■そうなんですか、じゃあ、男性を恋愛対象とするようになった切っ掛けは?


□大学の時に、すげー仲がいい奴が出来てさ。もう、息ぴったりみたいな。ソイツにカミングアウトされた訳よ。そんでもって好きだって、それからかな。男性を意識するようになったのは。


■その友達とは付き合ったんですか?



□ああ、最初は半ば強引だったけど、なし崩しみたいな…でも最終的には合意の元だよ。ソイツ、就職先、地元で、それで離ればなれになって、それきりだけど。


■今でも恋愛対象として見れるのはその男性だけですか?


□いやー、すっかり開発されちゃったからね。今はすっかりゲイって言えるんじゃないかな。AV見ても男性ばかり目に行くし。



■AV見たりするんですか?



□昔はね、最近は全然見ないかな。



■その大学生の時の友達の次に好きになった人はいるんですか?



□いたよ。出会いは2丁目ね。バーで勤めてる子で、落とすまで通い詰めたなぁ。



■今はその人とは?



□向こうの浮気でわかれちゃった。浮気位ドーンと構えてやらなきゃやってられないんだろうけど、俺は変にその辺潔癖でね、まぁ、それが長続きしない原因であるかもね。



■ゲイになって、自分が変わったなぁと思う点ってありますか?



□うーん、これは世の中のゲイの人に失礼かもしれないけど、窮屈になったよ、生き方が。人と話してても、トキメクもの、いいなぁと思うもの、口に出す前にストップ掛ける時がある。ゲイ目線の自分を気にしてるんだ。でも、おおっぴらに好きな気持ちを言えない分、自分自身がその気持ちを抱えて、大切にしたいなって思ったりもするよ。もしかしたら、そんな物の見方してるの自分だけかもしれないからね。


今日は、こんな所でいい?



■はい、参考になりました。ありがとうございます。

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