夜を燃やす




消えない傷も

過ぎ去る痛みも

もう探さなくていい

もうどこにも行くことはない

廃墟に佇めばいいだけのこと

薄暗い磨りガラスの

薄明るい裸電球の

懐かしさがあるのだから……

ただ一人でそこに佇む

とても幸福なことだろう

そこで息潜むだけで

全てから逃げられるのだから








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