場所 〈〉
夕暮れに住む
片腹痛いと笑いながら
白いはずの顔が染まり
つい自殺してしまいそうになると、
融解しながら言う
夕暮れといっても
ほとんど夜のような夕闇
境界の消えて無くなるあの夕闇
言う、貴方は言う
夏の夕闇は短いが故に映える
冬の夕闇は長いが故に停止する
春は、秋は、と聞けば
その二つには無いと言う
「私が生きているのは夏と冬だけなんですの」
しかし夏は嫌いだと笑う
夏の夕暮れには生きられないと言う
「押し込められてしまうのよ」
重いと言う
貴方は言う
褄を合わせ直しながら
けれどやはり曖昧になりながら
私を残していくと、
只々耳を汚す
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