泣き虫モウルの成長。モウルの姉との別れが一気にかすむこの悲劇。
オーリの心情の変化も複雑ですね。憧れのお姉さんに頼まれたように、泣き虫モウルのために頑張ってやろうと思っていたものの、モウルは急に大人びて自分の助けを必要としなくなっていて、しかも高みに向けて歩みはじめている。
そんな中、自分は父のような医師になるのかこれといって強い意思では決めきれていない、みたいな。
そこにこの事件。
この記憶は無くしてて正解な感じがしますね。心と体が育ち、そして支えてくれる人が揃い、それに耐え乗り越えられる環境が整うその日まで。
作者からの返信
サブタイトルどおり、まさに「全ての始まり」なのでした。物語のアンカーとなるべくズッシリ重いシーンでしたが、見届けていただけて嬉しいです!
オーリの心情をつぶさに、ていうか「憧れのお姉さん」まで見事に受け取ってくださってるの、流石です!
記憶を失くしたこと自体は、オーリ自身は淡々と受け止めていたことでしょう。もしかしたら、取り戻せるとも思っていなかったかもしれません。
そしてきっとモウルは、オーリが山に入るたびに「思い出しませんように」と祈っていたことと思います。
なんという。゚(゚இωஇ゚)゚。
こうしてオーリのお母さんが赤狼に嚙み殺された背景を知ると、ごく小さな幾つかの要因が重なったために起こってしまった悲劇のように思えました。
家族思いのオーリの優しさ、ソリルに頼まれて少し年下のモウルのために自分を律することのできるオーリの強さに感心しましたし、今のように強くなるためによほど頑張ったのでしょうね。
お父さんであるヘレーもお母さんも大好きだったオーリには、ものすごく辛い出来事ですよね。そんなオーリを置いて出奔しちゃったんですよね……。ああああもぅ、早くヘレーはオーリと膝付き合わせて話をするべきですねっ! ヘレーの何ともしがたいオーリへの気持ちも分かる気がするんですが、きっとお母さんは今のヘレーを引っぱたきたいのでは、なんて思ってしまいます……( ;∀;)
あぁでも今回の赤狼退治でウネンが襲われたのを目の当たりにして、記憶が戻ってしまった……。オーリにとってウネンがとても大切な存在になりつつあることも関係あるのかもと感じました。
オーリは大丈夫でしょうか。心配ですが、今はオーリもしっかりと自分の足で立てる大人で、傍には信頼できるモウルとウネンがいますからね。きっと大丈夫だと信じています……!!
作者からの返信
うう、つらいエピソードにお付き合いくださってありがとうございます。
オーリだけでなくヘレーの胸中にも思い巡らせていただけて、ただただ感無量です…… 。゜(つω`)゜。
ここで彼らの思いを解説してしまうのは野暮かな、と思いつつ……一つだけ。
>お母さんは今のヘレーを引っぱたきたい
ほんとそう。首がもげるほど頷かせてください!
本文には出していませんが、ヘレーよりも奥さんのほうが四歳年上という設定でして(なのでヘレーは結婚を急いだという)、先輩らしく見事な平手打ちを決めてくれるに違いありません。