白太さん日記(夜のおさんぽ)

 あめ。美郷がねたからさんぽ。

 さいきん、美郷ねるの遅い。白太さん、あんまりさんぽできない。

 庭にでる。池にちょろちょろ水。ちっちゃいおやつがほわほわ。

 ちっちゃくて軽いのは、あんまり美味しくない。


 裏庭までにょろにょろ。

 たまに、おっきいおやつが山の上から落ちてくる。

 今日はいない。つまんない。

 あんまり遠くに行っちゃ、めっ。て言われるから、山の上にはいかない。

 いつもの見回りルートをまわる。


『やあい、やあい。白蛇がでたぞぉー。みんな丸呑みだ逃げろ逃げろ』


 山に住んでるおっきなおやつが騒ぐ。

 美味しそうなにおいなのに、どこにいるのか分かんない。

 いつか食べたい。こんど、美郷も一緒に山にあがろう。

 さいきん、美郷は白太さんの言うこときいてくれる。


 ぐるっとまわって、家にもどる。

 まだ美郷はぐっすりだから、怜路のところへ行ってみる。

 怜路はたまにおやつをくれる。

「美郷には内緒な」

 っていうけど、美郷と白太さん繋がってるからすぐバレる。

 怜路は明け方まで起きてるけど、今日はもう寝てるみたい。

 ざんねん。


 また明日あそびにこよう。

 美郷はまだ寝てるはずだし、朝まで白太さんも一緒に寝よう。

 おやすみなさい。



***

エブリスタのスター特典だったもの。話のタイミングはわりと初期と思われる。

白太さんのわりに饒舌なのは地の文だから(謎)

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