異邦人



 市役所勤務初日は、新規採用者十数名が全員会議室に集められて始まった。


 辞令交付や市長の訓示、オリエンテーションが二日ほど続くらしいが、その中で美郷が一番困ったのは自己紹介である。


「危機管理課特殊自然災害係に配属されました、技術職員の宮澤美郷です」


 技術職員は、一般事務員とは違い一定の技能知識と資格を必要とする。美郷の場合、神職・僧侶の資格であり、霊能師としての技能知識だ。


 だが、そんな紹介をできる空気では、ない。


(まさか……職員の中でも『特自災害うちのかかり』はロクに認知されてないなんて……)


 それ以上の自己紹介を思い付かないまま、「よろしくお願いします」と小さく頭を下げて着席する。内心、美郷は頭を抱えていた。






 遡ること十数分前。会議室に集まる前、職員人事係の担当者に呼び出された美郷は、ほんの軽い口調で説明された。


『宮澤君の入る特自災害は業務内容を説明するのが難しいけぇ頑張ってね。もちろん僕ら総務部や、あと市長副市長も知っとってじゃけど、特自災害にはあんまり一般事務職員が配属されんし、庁内でも若い人やら外から就職してきた子なんかは知らんことが多いんよ』


 オリエンテーションの準備で忙しい採用担当職員は、それだけ言い置くと資料を印刷しに奥へ引っ込んでしまった。近くで作業をしていた別の職員に促され、不安ばかりを抱えて美郷は五階会議室へ上がってきたのである。呼び出された分だけ遅れたため、美郷が入室した時には既に、残る全員の新入職員が着席した状態だった。


 滑りの悪いアルミの戸を引くと、一斉に美郷に視線が集まった。幾人かがあからさまに不審げな顔をし、数名は一瞬で視線を逸らす。初日早々厳しい現実を目の前にし、美郷はぐっ、と胃が硬くなるのを感じた。


 座る場所を探して素早く巡らせた視界の端で、どこか見知った顔が無遠慮に美郷を注視していた。さて、どこで見た顔だろうと思わず美郷も相手の顔かたちを確かめる。


(あっ、もしかして広瀬か!)


 美郷の高校時代の級友、広瀬孝之だった。美郷の都合もあって卒業後の親交はなかったが、当時はクラスの中でも比較的仲の良かった相手だ。心細い中で親しい相手を見つけ、美郷はぱっと視界が明るくなった気がした。生憎彼の両隣りの席は既に埋まっていたが、近くに行こうとそちらを目指して足を踏み出す。


 しかし、美郷と視線がぶつかった途端、広瀬は居心地悪げに目を逸らした。驚いた美郷だったが、今更方向転換もできない。結局そのまま広瀬の斜め後ろの席に座ったものの、彼は俯きがちに顔を背け、間違っても話し掛けられる雰囲気ではなかった。


 見知らぬ相手ならともかく、己の中で「友人」にカテゴライズされていた相手に目を背けられたことは、さすがにショックが大きかった。そして結局研修中の二日間、美郷は必要最低限以外、誰とも何の会話もできずに過ごしたのである。






「宮澤君。昨日電話であった相談なんじゃけど、ちょっとここに行ってみてくれんかね?」


 ほろ苦い初出勤から約ひと月ほど経った頃。クリップボードに挟んだ書類を手に、先輩職員である辻本がデスクワーク中の美郷に声をかけた。決裁システム相手に格闘していた美郷は、マウスから手を離して視線を上げる。辻本は三十代後半の男性職員で、美郷を直接指導してくれている先輩だ。眼鏡の似合う温和な雰囲気の人物で、真宗系の僧侶でもある。


 特自災害係の部屋は年季の入った市役所本館の三階にあった。市議会の議場があるため他に事務室が存在しないフロアの隅っこで、他課の人間や市民が通りがかることも滅多にない。隣にある五階建ての新館の影に入るため最上階なのに日当たりは悪く、まさしく「片隅」というにふさわしい場所である。


 初めて部屋に案内された時、美郷は「『特自災害』という部署の立場を象徴する場所だな」と強く感じた。


「――住居トラブルですか」


 電話聞き取りでこしらえられた申請書に目を通し、美郷は了解です、と頷いた。場所は平成の大合併で巴市となった旧村で、車で二十分ほどはかかるだろう。


「まだちょっと早いかな、とも思ったんじゃけど……宮澤君一人で聞き取りに行ってもらいたいんよ。僕も行くつもりだったんじゃけど、急に予定が入ってからね」


 約一か月、美郷は辻本の後をついて回っていたのだが、いよいよ一人で訪問に行ってみろという話だ。まだまだ不慣れなことが多いため緊張もするが、デスクワークにも大概辟易としていた。時刻はまだ午前十時も回っていない。早速先方の都合を確認するため、美郷は受話器を上げて外線ボタンを押した。






 木の芽時といわれるこの時節は、何かとトラブルが多く美郷の部署も多忙を極める。人の心に魔が差す季節、山野の魔もまた、眠りから目覚めて蠢き始めるためだ。


 市役所支給の作業着に着替えた美郷は、公用車を走らせ相談者の家を訪れた。相手は二十代半ばの男性で、田園地帯に最近都会から移住してきた陶芸家だった。


「毎晩、毎晩、若い女がやってくるんだ」


 眠れない夜が続いているのか、目元に隈の浮く憔悴した顔で男性は切り出した。


「見も知らない女が玄関を叩いて、何の用か尋ねても何も答えない。毎晩それの繰り返しだ。しかし一度玄関を開けなけりゃ、何時間だって戸を叩き続けるし……不気味で、不気味でどうにかなりそうだ」


 彼が住む家は他所から移築した古民家で、もともとこの場所に家はなかった土地だという。たしかに周囲には他に家が見当たらず、少し川下の辺りの集落に住む人々が作る田畑が広がるのみの、侘しい山裾の場所だった。


「分かりました。詳しいことは後で改めて聞き取りさせて頂きますが、貴方ご自身に心当たりがないのであれば、土地の関係という可能性もあります。周辺の調査もしますので、応急処置でとりあえず、この符を家に貼らせてください」


 相手を安心させるようににっこりほほ笑んで、美郷は持参した霊符を示した。一も二もなく頷いた男を引き連れて、美郷は家の周囲に結界を張る。手渡されていた簡単なマニュアルと辻本のやり方を参考に、緊張しながらの訪問だったがまずは順調にことが進んだ。


 市民から持ち込まれたトラブル対応業務の流れにはいくつかポイントがあるが、まず最初の関門は「相談者からきちんと話が聞き取れるか」だ。相手は混乱していることが多いし、感情的になっていたり過敏になっていたりする。要領を得ない話に辻本が苦心する様子も何度か見てきたが、幸い今回の相談者は比較的冷静だった。


「これで、その女の来訪は止まるはずです。もしも、まだ女が玄関を叩くようでしたら、こちらの符を握って『オン・マリシエイ・ソワカ』と音が止むまで唱え続けて下さい。あ、呪文はこちらの紙に書いてありますので。できればこんな風に準備して……」


 イラスト付きで、分かりやすく図解したプリントを手渡しながら隠形術の説明をする。切羽詰まった状況の男は真面目に話を聞いてくれているが、市役所の人間がいかにも「ご説明」のプリント片手に真言を教える図はなんとも珍妙だ。


「――それじゃ、また明日のこの時間に様子を伺いに参りますので」


 説明の後、改めて詳しい聞き取りを行った美郷は、チェック項目を書き込んだ聞き取り用紙を鞄に収め、頭を下げて男の家を後にした。敷地を出て私道の手前に停めた公用車まで戻り、美郷は改めて背後の古民家を振り返る。


「……んー、何となくコレ、場所っぽいんだよなぁ」


 何かはっきりした目印があるわけではない。だが美郷の勘に近いものが囁く。


『ここは、人の住む場所ではない』と。






 相談者の家からは車で三十分程度、かつては銀山街道の宿場だったという旧村の図書館にて、美郷は郷土資料をめくっていた。市内の寺社仏閣や伝承をまとめた資料ならば本庁の事務室にもあるのだが、全てを置いておくスペースはない。特に合併で巴市となった旧町村の資料は、支所や図書館で調べる必要があった。


「あー、肩凝った」


 メモを書き付けていたペンを投げ出し、美郷は図書館の天井を仰ぐ。相談者自身の経歴に、原因となりそうなものはない。当人にも、家の中にもそれらしい気配や呼び寄せていそうなモノはなかった。


「やっぱ土地だと思うんだけど……あの辺りに誰か封じられてるって話なら簡単なんだけどなあ」


 最寄りの寺社を調べ、その近辺に残る伝承の類を片端から読んでいく。以前から辺りに居たならば、大抵何がしか伝承が残っているものなのだが。図書館で調べられるだけ調べたら、あとは周囲での聞き込みと、直接本人(人ではないが)に事情を聞くよりほかはない。直接対峙は最後の手段だ。その前に可能な限り情報収集をしろと指導されていた。


「地図も見とくか、一応」


 立地がどうにも気に入らない。






 昔から、人の住む「こちら側」と、人でないモノの棲む「あちら側」が日本には存在する。その境目は大抵、山際であったり川であったり、自然が人の足を止める場所だ。「こちら側」に住む者、つまり同じ集落の者は「同じ人間」であり、その外からやって来る者は、実際の彼等が人であるかそれ以外であるかに関わりなく、「余所者」という名の「異界あちらがわの住人」だ。


 人々は、「あちら側の住人」をこちら側受け入れたがらない。


 あちら側から来るモノは、神であれ魔であれ、与えるものが恩恵であれ災厄であれ、こちら側の世界の「和」を乱すつむじ風のような存在だからだろう。


『……という、この業界おなじみのアレかもしれませんなぁ。宮澤君がおかしい思うなら、多分なんかあるんでしょうし、図書館にある本やらには載らん話もありますけぇな』


 市役所備品の携帯電話から響くのは、直接の上司である特殊自然災害係長・芳田利美よしだとしみの渋い声である。一通り資料を漁り終えた美郷は、相談と報告を兼ねて図書館のロビーから本庁に電話をかけていた。


 相談者の男性がこの地に移住を決めた時、近隣の住民に提案された場所のひとつが、現在の家だと聞いた。他の候補地を今すぐ確認はできないが、恐らく全て「こちら側」に属する立地ではない――つまり彼は、この土地の住民に受け入れられなかった可能性もある、と芳田は言う。


「分かりました。それじゃ、これから一旦帰ります」


 頷いて、通話を切ろうと耳元から離した電話口で、芳田が美郷を呼び止めた。


『ああ、ちょっと待ってください。たしかそっちの方でしたら、来円寺のご住職が何ぞ知っとってかもしれません。私から一報入れときますけえ、帰りに寄ってみてくれてですか? 場所は――』


 立ち寄るように指示された寺は、図書館から本庁まで帰る道の途中にあった。携帯電話やメモを鞄に仕舞い込んだ美郷は図書館のロビーを出る。


「……余所者、か」


 その言葉は単に、異郷の者という意味だけではなく。


 市役所ジャケットのポケットの中で、美郷は公用車のキーをきつく握りしめた。






 相談者の家とほど近い地区に村人を喰い殺す女鬼おんなおにの記録があると、来円寺の住職は教えてくれた。


 銀山街道を巡って毛利と尼子が小競り合いをしていた時代、一人の美しい白拍子が宿場であるこの地域で尼子の間者をしていたという。それは美しい歌声と舞の腕前を持っていた白拍子は、鄙にも稀な美貌と芸妓で人脈を作り、毛利の情報を尼子にもたらしていた。


 白拍子に言い寄る男は数多あったが、中でもひときわ熱心な青年がいたという。白拍子はその青年を拒み続けていたが、心の内では憎からず思っていたらしい。


 そんな中、些細なことからとうとう白拍子の正体が周囲に知られてしまう。そして白拍子を慕っていた青年も無実の罪を着せられ、白拍子と共に村人たちの制裁に遭った。瀕死になりながらも村人たちの追及を逃れ、白拍子と青年は山に消える。


「それ以降、夜遅く街道を通ると、女鬼に襲われるという事件が相次いだそうでしてな」


 女鬼は、村人を見れば必ず喰い殺したという。


「――でも、今回の男性は襲われているわけではないんですよね……それに彼は『余所者』ですから、女鬼から見ても恨むべき『村人』の範疇には入らない。ご住職はなぜ、今回の女がその鬼だと?」


 寺の客間にて、そろそろ空いてきた腹を茶菓子で誤魔化しつつ美郷は住職に尋ねた。


「確かにその女鬼は、村人とあらば老若男女問わず喰い殺したと言われますが、一緒に山に入った男を探して、彷徨っていたとも伝えられておりましてな。地図を見ますに、被害に遭われた方の家は、女鬼と男が共に逃げたと伝えられる山の麓かと」


 では、女鬼は今回の相談者を、恋しい相手と勘違いしているのだろうか。だとしても、一体何を理由に、そう思い込んだのか。


「そもそも、あの山近辺に地元の住民が居を構えることはないですからなぁ。わざとそんな場所を紹介したなら、随分意地の悪い話になりますが……」


 近年もてはやされる田舎への移住は、実際にはそう簡単なことではない。長く固定されているコミュニティに溶け込むには、相応の努力が必要だ。互いに悪気はなくとも、価値観の相違から良い関係を築けないこともある。また、今時は伝承自体が忘れられかけている可能性も高い。そこまでの悪意はなかったのだと信じたい話だった。


「それから――白拍子に心を寄せた青年もまた、この地の出ではなく他所から流れ着いた人物だったようですな。やはり何か、重なるものがあるのかもしれません」


 多く被害を出した女鬼は、高名な退魔師だった当時の来円寺住職によって封じられたそうだ。その封印も、そろそろ緩んでいたのかもしれない。


 色々と教えてくれた住職に頭を下げて寺を後にし、公用車に戻った美郷は運転席で腕を組んだ。そろそろ天気の良い日は車内温度が高くなってきた。暑い、と着込んでいた真っ赤な市役所ジャケットを脱いで助手席へ放る。


 お腹減ったな。一言呟いて、美郷は公用車を発進させた。






 美郷の報告を受けて、特自災害係は事件の解決に動き出した。


 女鬼の存在を前提にもう一度相談者の男性に聞き取りをしたところ、陶芸家である彼は自宅後ろの山に登って、陶器の原料となる土を探していたらしい。特に何か封印らしきものを壊した覚えはないというが、彼の山歩きが引き金になった可能性は高かった。


 女鬼の封じは、来円寺の住職と数人の職員で行われる。残念ながら今回、美郷はメンバーから外されていた。代わりに命じられたのは、相談者の保護だ。


 事情を説明し当人の意思を尋ねたところ、相談者の男性は転居を望んだ。たとえ首尾よく女鬼を封じられたとしても、もうこの場所には住んでいたくないという。ただ、この地域の土は気に入っているというので、新しい住居は市内で追々探してもらうことにし、ひとまずの避難先として市営住宅を準備することにした。


 そこで、美郷に回ってきたお役目が「市営住宅入居の段取り」である。


 能力を買われて専門員として就職したはずなのに、実戦部隊ではなく事務処理に回されたのも多少不服だった。しかしそれ以上に憂鬱だったのは、この仕事、他部署とのやりとりが必要なことだ。


 相談者の事情を文章に起こし、市営住宅を管理している管財課へ稟議を回す。承認・決裁自体はコンピュータシステムを使ってペーパーレスで行うのだが、相談者本人の申請書類を回覧する必要があるため、結局相手の担当課まで紙をもって行く必要があった。


 古びて寂れた雰囲気の特自災害と違い、新館にある管財課の事務室は広く明るい。市民課窓口ほどではないにしろ、多少一般市民の出入りする場所なので自然と身体は硬くなる。更に、回覧を渡す相手は誰であろう、同期の広瀬であった。対面するのは実に、勤務二日目以来だ。


「お疲れ様です。あの、これ……市営住宅に緊急で引っ越したい人がいるから、急いで稟議回してほしいんだけど」


 カウンター越しに、努めて明るく声を掛けた美郷に、一番手前のデスクに座る広瀬が顔を上げた。美郷の顔をみとめて、何とも気まずそうに渋い顔をする。果たして自分は、そこまで彼に嫌われるような真似をしただろうか。それとも、ちょっと会話したくないくらい、赤の他人の振りがしたいほど悪目立ちしているのだろうか。


 困り果て、愛想笑いのまま固まっていると、億劫そうに立ち上がった広瀬が無言で稟議書類を挟んだバインダーを受け取った。「わかった、おつかれ」と、聞こえるか否かの低く小さな声が返される。


「う、うん。じゃあ……」


 全く会話が続かない。美郷は諦めてその場を去ることにした。


 踵を返したところ、すぐ後ろに、スーツ姿の壮年男性が立っていた。反射的に身構える。やかましい相手だったら厄介だ。しかし、男性は黒縁の眼鏡越しに美郷の名札を確認すると、「ほうほう、キミか」と笑みをこぼした。


「キミが噂の、特自災害に今年入ったエース君じゃろ」


「え、エース?」


 予想外の単語に、美郷はきょとんと小首を傾げた。エースとは何だったか、野球のチーム一の投手か、撃墜王か。間抜け面を晒した美郷にさらに笑い、男性はぽんぽんと軽く美郷の肩を叩いて言った。


「いくら特自災害が優秀な人間を集めとる言うても、キミのようなオールマイティに仕事をこなせる人材は滅多におらんけえな。皆期待しとってじゃけ頑張りんさい」


 温かい言葉を残して、男性は美郷の横を通り過ぎる。隣の建設課窓口へ向かった彼の元へ、奥から腰を低くして建設課長が出てきた。一目で、男性が立場の強い人間と分かる構図だ。なんとはなし、彼らのやり取りを眺めた後、美郷は視線を感じて管財課の方を振り返った。ばちり、と広瀬と目が合う。


「…………宮澤」


 ぼそりと広瀬が呼んだ。


 多少身構えながら、美郷は返事をして広瀬に向き直る。


「お前、生まれつきそういう、アレなわけ?」


 霊力、と呼ばれる類のものを持っていたのか。そう問われればイエスだ。控えめに頷いた美郷に、「あっそ、」と素っ気なく返し、広瀬は席を立って奥へ引っ込んでしまった。


「嫌われたなぁ……」


 がっくりと肩を落とし、美郷は特自災害のフロアへと引き返す。


 特自災害ならばせめて、仕事のことは分かち合える。全てを全てさらけ出せるわけではなくともあの場所において美郷は「異端者」ではない。中で居場所を築ける環境だ。


(頑張ろう……)


 少しでも早く馴染めるように。迷惑をかけたりしないように。


 逃げるようにフロアを出て行く美郷の背を、給湯室の扉の陰から広瀬が複雑な表情で眺めている。しかし、俯いて足元ばかり見て歩いている美郷が、それに気づくはずもなかった。





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