第3話 おっ!?っと驚くスナネコちゃん

「ジャガーもカワウソも嬉しそうで良かったねカバンちゃん!」

「う、うん・・・そうだね(いいのかなぁアレ・・・)」

次なるターゲットもとい、幸せのおすそ分けの相手を探すサーバルちゃんとカバンちゃん

さばくちほーの近くを進んでいると一陣の風がバスを凪いだ

砂混じりの風を受けとっさに目をつむった二人が風がやみ目を開けるとそこには

「おっ?」

なんとスナネコが乗車していた

「うわああああ!ってスナネコじゃん!なんで!?」

「び、びっくりしたぁ・・・」

「また砂嵐にさらわれてしまったのですよ、サーバルとかばんは何していたのです?」

マイペースな口調で問うスナネコにまってましたと言わんばかりにサーバルちゃんはマタタビの枝を取り出し勢い込んだ

「これを配ってるんだよ!じゃーん!」

突然眼前に突き出された枝に軽く興味を惹かれ僅かに目の色が変わるスナネコ

「わぁ、なんですかこれは?」

「へへーん、これはね、マタタビっていうの!」

「マタタビ・・・聞いたことないですね、食べるんですか?」

「ちょっと嗅いだりしてみてよ!」

サーバルちゃんは持っていた葉付きの枝をスナネコに渡した

「これが・・・マタタビ・・・へぇ…あっもう満足かも」

「「ええー!?」」(ドテッ

「飽きるの相変わらず早いよ!」

「そ、それは持ってるだけじゃタダの枝なんですよ~!」

そういう予感はしていたがあまりにも早い飽きっぷりに思わずずっこけてしまう二人

「飽きないでちょっと嗅いでみてよ!」

「そこまでいうなら・・・クンクン・・・おっ?」

(よーっし!上手くいったぞ!)

「おっ?おっ?これは・・・なんですか・・・おおっ???」

「どう?いい感じ?うみゃ~ってするでしょ?」

「ふみぃ~…これは・・・飽きないですねぇ~・・・飽きない飽きない…あははは~たのしーですよ?」

フラフラっと千鳥足になってそのままバスから転がり落ちるスナネコ

「す、スナネコさん!」

「ボス止まって!」

停止したバスの後方数メートルのところでスナネコは丸まっていた

「スナネコさん大丈夫ですか!?」

「星がみえました、しかし…このマタタビは…飽きないしまだ満足しないですね」

「いっぱいあるからいっぱい持って帰ってよ」

袋から枝束をむんずと掴んでスナネコに渡そうとすると目線の先から地面から天にまっすぐ伸びる砂煙・・・竜巻だった

「わわっ、スナネコ!なんかこっちくるよ!」

「スナネコさん早くバスに!」

「わぁなんですかあれは?楽しそーうわぁ~」

マタタビ片手にフラフラと竜巻に向かっていくスナネコ

そのまま竜巻にさらされて砂漠の彼方へ飛んでいってしまった

「スナネコまた飛んでっちゃった」

「だ、大丈夫かなぁスナネコさん・・・」

「きっと大丈夫だよ!慣れてそうだもん!きっとまた会えるよ!」

「う、うん・・・」

根拠のない自身に満ちたサーバルちゃんにカバンちゃんは何も意見できなかった

きっと無事であろうと自分に言い聞かせて二人はさばくちほーをあとにした




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