再会
意識が漂う感覚。柔らかい。ベットに寝かされているのか。オオカミの館にはあったものだ。そこには彼女がいつも居た。"タイリクオオカミ"
意識のフォーカスがあってくる。
「そうだ、タイリクオオカミに再開したんだ。」
意識が覚醒した。
見開いた目の先にはタイリクオオカミが寝ていた。オオカミの館にいたあの顔、あの姿のタイリクオオカミがいる。
「お姉さま、、!」
思わず出た声にタイリクオオカミの耳が2回ほど動き、焦点の合わない目を一回開いてあくびをして伸びをする。そしてこちらを見据えた。
「ん、ご機嫌いかが?もう少しで死ぬところだったよ。」
初めて見たタイリクオオカミのオフの一面に見蕩れてしまった。タイリクオオカミは寝起きを見せることは無かった、いくら早起きしても先に起きている。寝ていないのではないかと疑いたくなるほどだったが、観察するに誰かの目覚める音、この場合殆どがニホンオオカミのものだが。それで目覚めてものの数十秒で朝の準備が終わっているのだ。つまりとてもレアだ。
「聞いているか?冗談を無視されるって結構辛いんだが。」
「ああ、聞いていませんでした。」
「まあ、いいよ。それにしても
-いい顔してるな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます