出っ歯こと出川は、この謎の青年を恐れ始めた。

内緒で、悪の巣窟を抜け出して家族を遠くから見て複雑な気持ちで車を走らせていると目の前に人間が現れた。

急ブレーキをしてバカ野郎の一言でも言うつもりだったが倒れてしまった。

全裸に血だらけ…訳ありかと思って車に運んで後部座席にいたツカサに任せた。

ツカサは、青年を温めるために全裸になって抱きしめた。

「出川！見たら即処刑だからね。」

「見てねーし！」

出川は、心臓の高鳴りを深呼吸で正常に戻して車を走らせた。

ツカサは、わたしの話しても半殺しにすると釘を刺してきた。

本当、女は意味不明な生き物だと出川は思った。

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