第15話 「赤」
君には、「赤」がよく似合う。
その赤は、赤で、朱で、紅だ。
サッカー部の君は、転んで膝を赤い血で汚しているし、笑うときは、この柔らかそうなほっぺたを赤く染め上げる。
時々見かける、夕方ランニングしている君の姿は、赤い夕日にで染まった世界の中で輝い見える。
君は、「赤」をどういう風に思っているだろう。
好きなのかな。それとも嫌い?
好きであってほしいな。血を出す君には覚悟が見えるし、頬を染める君には可愛げで、夕日を背にした君は、何よりもかっこいいから。
私は、君にとっての「赤」になれるかな。
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