友人の家族

「ああ、死んだ死んだ。魔女が死んだ時に村が燃えたんだけどさ、そん時に両親は逃げきれずに燃えてよ。姉ちゃんも今は遺体が行方知れずだ」

 殴られる覚悟の質問に対し、とても軽く答えた。

「というよ良く分かったな?両親ならまだしも姉って。俺や母ちゃんが可愛い物が好きだったかもしれんぞ?」

「簡単さ、入ってくる時にピンク色でと青色って書いてあるかけ札が見えたんだ。」

「・・・かたずけておくべきだったか」

 そういうと仁は気にしないように質問してきた。

「んじゃ飯にするか。お前何か食べたいものとかあるか?」

 仁、君も壊れているのだろうか。

「虫以外だったら大丈夫だよ」

「おいおい、流石にそれは俺をなめすぎだろ?魔法使い様に虫を食わせるわけないだろ」

 僕は笑いながら答えた。

「そりゃそうか」

「さっきまで否定してたのにな。不思議なやつだ」

「よく言われるよ」

 そうして夜は過ぎていった。炎により明るく、全く不安にならない不思議な夜が。

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