第30話出会いと別れ


未来はすぐに社会人になりたかったが周りの薦めで大学生になった。



そして一人暮らしを東京で始めた。



新歓コンパで目の前にいた今川啓介と意気投合して帰りにキスをした。



久しぶりのキスが彩になった。




啓介の部屋で一週間、セックスと食べる事しかしなかった。



そろそろバイトする事を決めた。



キャバ嬢になった。


一ヶ月で店のナンバーワンになった。


大手芸能プロダクションに所属する事になった。


客として来ていた社長にスカウトされた。



モデルだけ仕事は受けた。



未来にとって楽だからである。



社長は、女優として育て上げたがっているが…。


啓介は、たまに嫉妬した。


しかし、啓介もバイトばかりで一週間に一回程度会うペースだった。



未来は、酒に強かった。



たまに客としてではなく一人部屋で缶ビールを飲んでいた。



最初は不味いの一言だった。


でも、酔う事に快楽を味わうと啓介とも酒を飲んだ。





未夢は、授業中に教授助手をしないかと誘われた。


貫禄があってでも壊れそうな教授。


断れなかった。



「君の専攻は教師だったよね?」


「はい。」


「そうか、それなら卒業後わたしの本当の助手になって欲しい。」


「考えさせてください。」



何故かざわつく胸の鼓動…。また三角関係になってしまうかもしれない。


嫉妬される事が多くなった。


モデル、キャバ嬢、大学、全ての場所で女達の鋭い敵意に満ちた視線を感じた。



そんな中で明るくて美しい友達となる片江七海に出会った。


七海も悩んでいた。



「わたし達って何で嫉妬されるのかね?」


未来の部屋で缶ビールを飲みながら語った。



「何も、悪い事してないのにね。」



ほとんどやけ酒だった。



「社会人の彼氏とはどう?」


未来が七海に聞いた。



「すれ違いばっかり。」


「じゃあ、わたしと一緒だね。」


「結婚してもそんな感じだったら、むなしいよね。」


「結婚は墓場だって本当かもね。」


未来は、大学に入ってさらに将来がわからくなった。


一流大学という肩書きだけで何が出来るんだろう?


「でもさ、やっぱり女はさ綺麗にこしたことはないよね。」


七海がビールを飲みながら呟いた。


「だってさ未来見てるとキスしたくなるもん。」


「はは、わたしも同じ事考えてた。」


お互い笑った。



「教授のお誘いはないの?」


「ないよ、全然ギラギラしてない。」


「ちょい悪オヤジかと思ってた。」


七海は残念そうだった。


本当は誘われてるとは言えなかった。



寂しい夜にお酒の力を使って自慰行為をしている事も…。

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