第17話血

「やっぱり血は争えないな。」



「何が?」



「緑に未来にお前だよ。」



優衣は、最初、意味が分からなかった。



「愛して愛されて狂ってしまう。」



「わたしは…。あなたは特別だと思ってるだから武田にも優しくサヨナラした。」



「優しくか…。」 



「わたしは、何もしてないし、会社も隠蔽したし。あなたに相談して良かった。あのまま武田を、自分の手で殺していたら…。」


「そう思うと恐くなる。」



「大丈夫だ。俺がついてる。」



「そうねぇ。」  


彼の胸の中で眠ると自然に落ち着いた。



「未来も緑も倫理観がまるでないのよ。」



「君もだ。」


頭を撫でられた。

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