第14話先生


「優衣…。」 


「どうしたの?」 


「また恋しちゃったかも。」


「は?何、冗談言ってるの?」



「先生に恋した。」

 

「産婦人科の?」



「うん。アタックする。」



優衣は、呆れた。


それから緑は先生に告白したが妻子もちだった。



しかし、不倫という形になり優斗ととは離婚した。



優斗は、他の課に移動になった。



子供は、女の子だった。浅川未来と名前をつけた。


未来は良く父親について聞いてくる。



「どんな人だったの?」



ゴキブリとは言えないので



「賢い人だったよ。」



緑が先生に抱かれてる時間に未来は優衣に預けられている。



とても優衣は複雑な気持ちだった。



優衣と仁の間には子供がいなかったので未来を溺愛していた。





 



緑は未来とはあまり接したがらない。



居候が同居人になった。



秘書に復帰して忙しく毎日働いて先生とセックスする。



娘は、優衣に任せている。



そんな母親を見ながら育った未来はいつも学校で奇抜な行動をしている。



その度に優衣は、学校に行く事になる。



そんな時に優斗から電話がかかってきた。



娘に会いたい…。



それだけだった。



ずいぶん貫禄のある声をしている。


緑に聞くと意外な言葉が返ってきた。


優斗に未来をあげようかな。



さすがの優衣も緑の頬を叩いた。




緑は、何も無かったように先生に会いに行った。



愛をむさぼり食いに行く。



新しい母親の形になるのかもしれない。



シングルマザーの崩壊の形。



未来は小学生になったが学校に行きたがらない。



起爆剤として未来を優斗に会わせてみた。




「こんにちは、パパ。」



この時に気がつくべきだった。



未来は、緑に似ている事に…。



好きな物はしがみついても離さない。



何回も未来は優斗に会いに行くようになった。


まるで恋をした少女のように。



中学年になるとぐんと背が伸びて美しい少女になった。

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