第12話産まれる


緑はお腹が大きくなる度に心配になる。


無事に産まれて欲しいと



そんな矢先に優衣が帰って来なくなった。



優斗の話だと男と暮らしているらしい。



ずっと電話するか迷っていたがある人に電話をした。




27歳、もう結婚したいと優衣は思っていた。 

  

23歳には重たいかな…。



「良いよ。結婚しよう。」



とあっさり孝は言った。



「本当に良いの?」


「断る理由がないよ。」




確かにと思って二人で役所に行った。



そして婚姻届けを出した。



お互い両親はいない。



保証人には舞にしてもらった。





もう一人の男から連絡が来た。



珍しい。



夕方にー。



「妹さんを里帰りさせたらどうだ?」



「わたし達には両親はいない。」



「いないと思わないと辛いからだろ?」



「妹は、うちで預かります。」



「分かった。」



男は電話を切った。



昼間、ゴキブリがいない時間に優衣は緑を孝の部屋に連れて来た。



「緑、体調は?」  



「良いよ。レモンがたくさん食べたいな。」

 


「わかった後で買ってくる。」



「ありがとう。」



夜になると孝は帰って来た。



「こんばんは、お疲れ様です。少しお世話になる事になりまして。」



「固いよ、緑は。」



と三人で笑った。



ゴキブリから連絡が緑のスマホに入ったが取らないようにと指示した。



「大丈夫かな?優斗。」




何で避難させたかと言うと緑に優斗は暴力を振るったからだ。



それで緑は不信感が生まれて助けを求めてきた。



もう一人の男に緑から連絡したのだ。



もう一人の男は緑も知っている人物だった。




緑はレモンをむしゃむしゃ食べている。



「やっぱりわたしって男運悪いのかな?」



「かなりね。」



「へこむ。」



「まぁ、とりあえず今はお腹の子供の事に集中しよう。せっかく出来た子供なんだからさ。」



優衣がそう言うと緑は頷いた。

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