第5話 遠い、そしてheatstroke!

ガーニャ「その前に装備を買っていこうよ!」


ガーニャパパ「いらっしゃい、ここは道具屋だよ。何か買っていくかい?」

「はい。」

ガーニャパパ「これが販売リストだよ。」

ガーニャパパは店で売っているリストを僕に手渡した。


アナログな道具が並んでいる。そして、どれもかさばりそうなものだった。

でもここは、奮発をして、鉄のけん、鉄のたて、鉄のカブトを買った。


ガーニャ「わたしはこれがいい!!」

「ここガーニャの家でしょ?パパに言いなよ。」

ガーニャパパ「かしこまりました。合計4000gになります。ここで装備しますか?」

ああああ達は装備をした。

ガーニャパパ「いらなくなったものはこちらで買い取りましょうか?」

ガーニャ「はぁ〜い!!」

「???」

これは何が起こっているんだ?

目の前で道具屋の娘が僕のお金で買い物をして、さらに道具屋の娘は自分で着ていた服を売って。その道具屋の主人はリストにその売った服を書き出している。


僕は騙されているのではないか?

今までのガーニャとガーニャパパの言動から、その一抹の不安を覚えた。


布の服に対して鉄のカブトと鉄のたて、さらに背中に鉄のけんを装着した僕は客観的にも僕自身からも明らかに浮いていた。


まずここに魔物なんて出ていないし、この平和そのものを切り取ったようなミリダブの村には不釣り合いだ。


そして何より天気が良かった。

日差しが強い。鉄が熱くなっていく。

「ねえ、ガーニャ、熱いから半分持ってくれない?」

ガーニャ「嫌っ。」

「カブトだけ!お願い!」

ガーニャ「嫌っ、無理っ、暑いから近づかないで。」

激しく否定されている。


結局、そのまま行くことになった。


そんなこんなで村長の家に着いた。


村長の家は村の中でもひときわ大きく、村全体を見渡せる場所にあった。

「村長、僕の母さんを知りませんか?」

村長「子供が村の外で遊ぶと危ないよ。」

「村長!!」

村長「子供が村の外で遊ぶと危ないよ。」

また始まった。この流れ。

めんどくさい。

この流れ、めんどくさい。


ガーニャ「はいはい、ちょっとあっちに行ってもらおうかしら。」

したり顔のガーニャはああああを外に出した。


ガーニャ「キャハハハハ。」

村長「あっはっは」

中からは楽しそうな笑い声が聞こえた。

僕はこの状況で不謹慎だと思っていたが、中からは笑い声が聞こえた。


ガーニャが村長の家から出てきた。

「全く、村長ったら、キャハハハハ。」

ガーニャは腹を抱えて笑っている。

「何が分かった?」

ガーニャ「何かって何よ?」

「何かって何よって母さんのことを聞いてくれたんじゃないの?」

ガーニャ「あっ、そうだった、てへ。村長が私のことを可愛いねなんて言うから。てへへ。ちょっと待ってて!」


暑い。




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RPGの中の人だが にゃんちゃん @caos_world

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