1-9:マモリ2
「とはいったものの、どーしよーかな」
マモリは元気よく飛び出したはいいが全く当てがなかったので途方に暮れるしかなかった。マモリの魔法はこういった人探しには向いてないのだ。
「まあいいわよ!調査の基本は足ってネ!」
自分に言い聞かせるようにそういうと、聞き込みを開始した。
とりあえずその辺のおじさんに話しかける。
「すみません。この絵の子、見たことないですか?」
「いやあ、知らないなあ」
次はその辺のおばさんに話しかける。
「すみません。この絵の子、見たことないですか?」
「いやあ、知らないねえ」
……次々と話していくが、これといった手がかりが全く見つからないまま、夕暮れ時になってしまった。
「もげー!もうだめだー!ぐふぅ……」
公園のベンチに座りうつむき、もはや諦めかけていたその時だ。
「その絵の子なら、もしかして最近引っ越してきた子じゃないかな?」
「え!?」
マモリが顔を上げると一人の男がいた。見た目はこれと言って特徴のない青年だろうか。
「最近引っ越しの仕事で、丁度そんな感じの子を見た気がするんだよ」
「本当ですか?」
「ああ。でも、もしかしたら見間違いかもしれないけど……」
「あの、それで家はどこに!?」
マモリは唯一の手がかりに躍起になる。
「えーっと、たしか……」
男はリッカの家の住所をメモに書いて、マモリに渡してくれた。
「ありがとうございます!」
そういうとリッカは一目散にメモに書かれた住所へと向かっていった。
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