第2話




学校に着くと新しいクラス編成の紙が張り出されていた。



「涼!涼!!今年も同じクラス!」


「おー」



なんの縁か知らないが柚とは違うクラスになったことが無い。今年も同じクラスだ。



「おはよ!」


「おはよー」



柚の挨拶にクラスメイトも挨拶をする。


「ゆーず!今年も宜しくね!」


「雪!宜しくー!」



柚の親友の今野雪(こんの ゆき)も一緒か…と落胆している。

どうしても今野とは波長が合わず柚関係で何度ぶつかった事か…




「今年も橋本と一緒かよ」


嫌味を言ってくる今野を思いっきり睨み無視する。



不機嫌に椅子に着席すると間もなくして担任が入ってくる。



「はーい。このクラスの担任の若鷺郁(わかさぎ いく)です。1年間宜しくお願いします。と、言うことで先生の自己紹介も終わったところだし、転入生を紹介しようかな」



窓の外を見ているとうるさい程に女子からの黄色い歓声が聞こえてきた。



「宝条響(ほうじょう ひびき)です。宜しくお願いします」


宝条響と名乗った男を見ると端正な顔立ちに聞く人の心を惹き付ける声に高身長というハイスペックないかにもドラマやアニメに出てくるイケメンだった。



宝条に心を惹かれたのは俺の幼なじみも例外ではなかった。



「なんだよ…どいつもこいつもアイツの事にキャーキャー言っちゃって……柚も…なんだよ」




今まで味わった事ないモヤモヤが俺を襲っていた……

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