第7話 お祈りについて
神さまには、毎日欠かさずお祈りをしましょう。あなたは何を祈りたいですか?
「受験が成功しますように」
それはお祈りではなくて、お願いですね。そもそも、神さまはお願いする相手ではないと思います。試験に受かるかどうかは、結局のところ実力です。ならば神さまに合格祈願をする時間を受験勉強に振り向けた方が確実だと思います。
「宝くじが当たりますように」
これもお願いです。そもそも、宝くじは当たらない確率の方が圧倒的に高いことが前提です。それを承知で買う訳ですから、あくまでもお金に余裕のあるときに、寄付のつもりで買いましょう。確率を変動させろと神さまにお願いするのは筋が違うと思います。だいたいそれをお願いしているのは、あなた一人ではありませんしね。
あれもダメ、これもダメ、ならば神さまに祈る値打ちはどこにあるのか、と思われるかもしれません。でも現世利益を生み出せるのは、この世界の中で人間だけです。それは神さまの仕事ではありません。
神さまに祈ることとは、すなわち神さまにできることです。では、神さまにできることとは何でしょう。
それは、「見守る」ことです。
具体的には、朝起きたとき、神さまにこう祈りましょう。
「今日も一日無事で過ごせますよう、お見守りください」
あるいは寝る前に、神さまにこう祈りましょう。
「今日も一日無事で過ごせました。お見守りくださってありがとうございます」
神さまに祈ることは、基本的にはこれだけです。この基本形に、自分なりのアレンジを加える訳です。つまり、
「今日はこんな予定があります。無事に過ごせますようにお見守りください」
「今日はこんなことがありましたが何とか無事でした。ありがとうございます」
などなど。
「たったそれだけなのか。そんなことに何の意味があるのか」
そう思われる方もおられるでしょう。そういう方は、神さまの必要のない方です。もう神さま関係には近づかれない方がよろしいかと思います。世の中には「願いを叶える神さま」もたくさんいらっしゃいますが、迂闊にそういう神さまに近づくと、全財産をふんだくられることにもなりかねません。自分には神さま関係は向いていないのだ、と諦められるのが賢明だと思います。
祈りは短い言葉である必要はありません。何時間話しても大丈夫です。神さまは嫌がったり迷惑に思ったりはしません。話したいことは全て聞いてくださいます。そして見守ってくださいます。それが神さまを祀る最大のメリットです。
ところで、お祈りをするためには神さまに呼びかけなければなりません。何と言って呼びかけますか? 次回は神さまへの呼びかけ方について書いてみたいと思います。
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