第6話 挨拶をしましょう

 お水を供えたら、あとは特に神さまの周りに置く物はありません。


 もちろん、花を飾りたいのなら飾っても何の問題もありませんし、線香を点けたり、ロウソクを灯したりすることも、自由になさって構いません。それが神さまの為になるとあなたが思うなら、基本的には何を追加してもいいのです。


 でも、それは辛くなりませんか?


 長く続けると辛くなるかもしれない、そう思うことはやめておいた方が良いでしょう。


 では神さまにお水を供えたら、あとは放置で構わないのでしょうか。


 そんなことはありません。とても大事なことがあります。ある意味何よりも大事なことです。これこそが神さまを祀るということであり、あなたの神さまを神さまたらしめる行動と言えるでしょう。


 それは、挨拶です。


 朝起きたときに、「おはようございます」

 夜眠るときに、「おやすみなさい」


 出かけるときには、「行ってきます」

 戻ったときには、「ただいま帰りました」


 それ以外にも折に触れ、とにかく挨拶を欠かさないようにしましょう。


 もちろん、挨拶をしたからといって、神さまが返事をしてくれる訳ではありません。当たり前です。神さまとはそういう存在なのです。もし神さまが返事をしてくれているように感じるのであるならば、それはあなたの心身が危険な状態になっています。すぐに病院に行きましょう。


 毎日神さまに挨拶をしていると、やがてその日にあった出来事などを、神さまに話している自分に気づくでしょう。心の中にある問題を、言葉にする機会がきっと増えます。それが一番大事なことではないかと思います。


 たとえ返事をしてくれなくても、あなたの話したいことを話したいだけ話せる、そのすべてを聞いてくれる、それがあなたの神さまなのです。


 そうは言っても、いざとなると神さまに何を話して良いかわからない、という方もおられるでしょう。次回では、お祈りの仕方について書いてみたいと思っています。

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