第6話 リベンジ!

石が取れていない。

今回の病気は簡単にいうと『胆管』という管に石が詰まって悪さをしてるという物。

治療は胃カメラで十二指腸から胆管に穴を開け(元々1ミリ以下の小さな穴が開いている)、石を取り出すという物。

前日に行った際、穴は上手く広げられたが肝心の石が見つからず終了。造影剤に紛れて流れ落ちたんだろうとの事。

しかしその夜、石が詰まった時の発作がまた起き、再度CTで確認しようという事になった・・・。

前回までのあらすじでした。

(ん?日記にあらすじなんているのか?)



2月22日(水)

あ、美人の看護師さんだ。ラッキ♪

「じゃあCT撮りに行きましょうか。これ持って一階の放射線科に行って下さいね」

え~っ一緒に来てくんないの?ま、いいや。自力で歩いて行きました。

「はい、そこに寝て下さいね。

はい、息吸って

はい、止めて

はい、終わり」

え、終わり?

証明写真だってもっと時間かかるぞ。


結果が出るまでメシ抜き。

てか2月16日から何も食ってない。

口に入れたのはお茶だけ。メシ~っ!肉ぅ~~!悶えながら昼2時、先生が来た。

「のばさん、やっぱり石、残ってるわ。

どうする?」

どうするも何も、なんとかしてくれい!

「じゃあ、もっかいカメラ飲んで取っちゃお。今回の治療で難しいのは十二指腸から胆管への穴を広げる事。石を取るだけならチョチョイだから」

是非是非!で、処置は明日?明後日?

「今からやる?」

へ?今から?

「そ、今から。ちょうど僕もヒマだしさ」

いやいや、そんな暇つぶしみたいに言われても・・

「のばさん、何も食べて無いんでしょ。ちょうどいいじゃん。早く処置すればそれだけ早くごはん食べられるよ」

やりましょう!!是非!!


心の準備をする間もなく処置室に。

「あら、昨日の?うん、要領分かってるから大丈夫よね」

分かってるから怖いんだけど……。

「さ、この台の上にうつ伏せに寝て」

はいはい、好きにして下さい。あたしゃもう、まな板の上の煮干し。

・・・・ちょっと待てぃ!

おれパジャマのままだよ!

胃カメラ、ゲロゲロ吐くでしょ(吐くもん無いけど)そのまま寝るのやだよ。

「あ、手術着に着替えて無いわね~。ま、いいでしょ」

よく無い!着替えさせて!

「え?もう麻酔入れ始めてるよ」

いいからお願い!

「はいはい。」

点滴刺したままの着替えは結構めんどくさい。

「じゃあマウスピース咥えて」


・・・・こっから先のことはやっぱり覚えてません。

処置は時間にして10分程だったらしいです。意識が無いんじゃなくて、覚えてないの。例によって手術終わった後、先生にまた軽口叩いてたらしいから。


そして30分後、ベッドの上。その辺りから曖昧ながら記憶がある。スマホ弄ってる。多分知恵袋。トイレに行こうとして看護士さんに止められる。

麻酔が効いてて危ないから尿瓶にするように言われる。

(おそらく)生まれて始めて尿瓶にした。

その後本格的に寝る。なんとなくしか覚えてないや。


2時間後、意識がはっきりしてきたぞ!

先生がやって来た。

「のばさん、今度はちゃんと石取れましたよ」

石は十二指腸に置いてきたらしい。そのうちウンチと一緒に出て来るだろう。

こんな小さな石のせいでずっと苦しんでたかと思うと・・・自業自得?ま、いいや。

あとは肝機能が回復すれば退院。


それより何より明日には食事がとれる。

味のあるものが食える!

早く明日になぁれ!!

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