第3話 入院!?
事態はどんどん悪くなっていく。
本人の意志とは関係なく……
2月15日 (水)
朝、ウインナーを1個食べた。1時間後、痛い痛い。立てん。諦めて会社に電話する。
「今日休みます」
とりあえず吐いた。吐いたらウソみたいに楽になった。
絶対これは日曜日に行った牡蠣祭りのせいだね。ノロだろ。とりあえず病院に行く。
『あのね、お腹が痛いの。吐くと楽になるの。多分ノロなの。お薬ちょうだい』
「はい♪、吐き気止め」
『いやね、吐き気はあまり無いの。でも吐くと楽になるから吐くの。吐かなかったらずっとずっと苦しいの』
「なるほど、じゃあ胃の粘膜を守る薬ね」
その日は何も食わずアクエリアスだけで生活。食わなくても意外と元気だ。
2月16日(木)
一日絶食したら体調が良くなった。何も食べてないからフラフラする。何か食わねば。
ん?3号、美味そなの食ってるな。餅か。
とーさんもそれにしよ。トースターで焼いてお湯にくぐらせ、きな粉をかけて、あべかわ風完成〜〜♪
モグモグモグ、美味し!
タイムリミットは1時間だ。それで痛くなんなかったら大丈夫だろう。メシ食ったのは7時半。会社に着いたのが9時。まだ大丈夫。
今日は業務監査の日だ。休む訳にはいかない。書類の最終チェックオッケー。
うん、まだ痛くない。
11時監査無事監査終了。とりあえず何事もない。うんうん。
11時からミーティング。上司さん、相変わらず辛辣だ!でも大好き☆
12時、メシだ!
ん、お腹が・・痛い・・ような・・?
昨日は痛くなるの食後1時間以内だったのに?とりあえず食べるのは諦めよう。
最低限のカロリーと水分補給の為ホットレモネードを。
ありゃりゃ?痛みが増してくよ。あかん、立ってるのも辛くなってきた。上司さん帰ります。
会社の近くの個人病院に直行。
『多分ノロなの。痛いの。餅のせいなの。
餅は腹持ちがいいから後から来たの(多分)』
「うん、これは食あたりによる胃痙攣ですね。胃痙攣を抑える薬を注射しましょう。10分もすれば楽になりますよ」
ああ、神様だ!この痛みが10分で消えるなんて。
10分後……
20分後……
30分後……
おさまんないんですけど。
てかどんどん酷くなってくんですけど。
もう寝返りもうてないんですけど。
「おかしいですね。これは総合病院に行った方がいいかも知れません。タクシー呼びますね」
『いやもうね、痛いの。動けんの。歩けんの』
いいからレッツゴー♪
『ひ~~(>人<;)』
総合病院。
『痛いの。辛いの。餅のせいなの。
とりあえず痛いのだけ何とかして』
「うっさい!検査が先!」
血を摂って、CT撮って、レントゲン撮って。
『いやね、あのね、寝返りも打てないの。
ホントなの。辛いからなんとかしてなの』
担当医師がエコーを取りながら・・
「『総胆管炎』だね。」
ソウタンカンエン?
「肝臓から胆汁ってのが出ててるのね。それが胆管って管を通って十二指腸に流れてくの。その胆管に胆石っていう石が出来て管を詰まらせてるのね。肝臓の下に胆汁を溜めとく胆嚢ってとこがあるんだけど、胆汁が溢れて胆嚢を傷つけてるね。今のばさんの胆嚢、倍くらいに腫れてるのよ。それに肝臓にも凄く負担がかかってる。
何か食べると胆汁が出て石が押されて管に詰まる。げーげー吐くとその勢いで詰まってた石が外れる。昨日から詰まったり外れたりを繰り返してたみたいだね。
石を取らないとこれ治らないよ」
『やっぱり手術ですか?』
「後の事は明日詳しく検査してから話ましょう。2週間は入院する事になると思いますよ」
『マジっすか』
「マジです」
『センセ、この痛いの何とかなりません?』
「とりあえず痛み止めの座薬入れようか?」
『恥ずかしいからヤです』
「なら治療もしませんよ💢」
『ウソです、ウソです。ぜひ座薬入れて下さいな』
(リアルにこの会話してます。アホですな)
少し楽になりました。
この痛みがひくなら悪魔にでも魂を売り渡すかも……、なんて事を考えながら大人しくしてました。
そして夜8時43分。詰まってた石が外れたみたい。10分もしないうちに痛みが消えました。
うほほ~い!元気元気!帰っていい?
あ、やっぱりダメみたい。
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