第4話ママ

ルンルンで家にみさきは帰った。


テレビ見ている母はみさきの存在に気づいていない。


「みさきがいなければわたしは幸せになった。」


とブツブツ言っている。


いつもの文句である。


自分の部屋に入るとみさきはスマホを見て、若林にメールした。


【今日は、ありがとうございます(^ー^)今度はわたしが誘います。】


メールはかえって来ない…。久しぶりの不安な夜を過ごす。







母が夜中、奇声を上げた。


最近は、フォローしなくなった。


前までは【お母さん大丈夫?】があったが最近は、ほっておくしかないと思うようになって笑えるようにもなった。


仕方ない仕事ばかりしてきていきなり働くてよくなったらボケるしうつ病にもなるわな。


最近は、理解出来るようになった。







「キエー!」


母を昔はママと呼んでいたのが懐かしい。


アパートや団地じゃなくて良かったと思っている。


まともに話も出来ない。


家の中を走り回って奇声を上げる。


病院からは強い薬をもらっているが全然効果はない。



パパの事は良く分からなかった。いつも仕事前に難しい顔をして新聞を読んでるイメージしかなかった。


「オイヤー!」


今のママをパパが見てたら何と言うだろうか?


そんな事を考えながらみさきは再び眠りについた。

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