第20話 最終話
泣き腫らした顔で僕は、ポツポツと、片言だけど、今迄に至った経緯を、三浦さんに正直に話した。
中村に慰安旅行で関係を迫られた事。
三浦さんの事をバラされたかなかったら、言う事を聞けと言われた事。
「馬鹿な事を…直ぐに俺に言えば良かったのに…」
「三浦さんに嫌われるのが恐くて…」
でももう大丈夫だからと、ポンポンと、頭を撫でられた。
「ちゃんと考えるから、潤の事…」
三浦さんはそう言った。
「それから、中村!お前、わかってるだろーな!本当だったらクビでも可笑しくないんだぞ!もう二度と、潤に近づくな!」
「は、はぁぃ…」
そう返事すると、身なりを整えて、逃げるように、そそくさと中村はオフィスを出ていった。
「あの、俺の事、考えるって、どういう事?」
「離婚とかは直ぐは無理だけど、待ってくれるなら…潤の気持ちに応えたい。というか、俺も同じ気持ちを持ってるだ…ずっと、自分を誤魔化してたんだ、優しい先輩のままでいいって…俺の方こそごめんな…もっと、素直になればよ良かった…自分の気持ちに蓋をしてたんだ…」
「え?本当?」
うん、本当だよ
俺の耳元でそう囁くと三浦さんは俺にキスをした。
切ない片想い 杏仁豆腐 @Shoko560115
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