第8話 慰安旅行当日2



パーキングエリアで数十分休憩を取った後、再びバスで揺られる事、数時間、温泉地湯河原に到着した。


ここは東京ドーム30個分もの広さを誇る温泉街で、行きたい近場温泉地ランキングに常に上位に位置している。



日頃の雑踏から抜け出して、一息息抜きするには丁度良い環境と思われた。



但し、隣の中村は一息どころか、二息も三息もしてるみたいだが。




すっかり酔いつぶれて寝入ってしまった中村をおこして、旅館に入る。


館内は和装、落ち着いた木目雰囲気で、綺麗な女将が優しく招き入れてくれた。



幹事から各自割り当てられた部屋を教わり、各々部屋へ入り、宴会迄の自由時間を過ごす事になった。


やっと酔いが醒めた中村とこの旅館の売りの露天風呂にでも入るかと言う話になり、浴衣に着替え、風呂場に向かおうとするところだった。



「俺も一緒に行っていいか」



振り替えると三浦さんの姿があった。



三浦さんの浴衣姿…



胸元が見えそうで見えない、それがまた艶かしく、浴衣の上からでも引き締まった鍛えられた肉体が容易に想像できた。



顔…赤くなってないかな



心配になって、手の平で顔を触り、熱を帯びてないか確かめた。




「いいっすよ、じゃあ行きますか」




3人は露天風呂へ向かった。


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